多汗症や汗のニオイに悩む方のためのブログ(五味クリニック)

わきが多汗症治療に長年携わってきた五味クリニック院長が、汗に悩む方の心のケアを重視した、様々な対策や治療法をご紹介します。

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新着情報
  • 汗を嫌わずにどんどんかいてください。新陳代謝が活発になり、免疫力も高まります。
  • ヨガと下半身ヤセ(むくみ解消)
  • ヨガとダイエット
  • ヨガと汗の関係
  • 自律神経と呼吸法の効用
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  • ミョウバン+レモンで体臭予防効果持続
  • 出てしまった汗の対策
  • 水分を控えた汗対策の危険性
  • 汗腺トレーニングの方法
  • 汗と腋臭との関係

汗を嫌わずにどんどんかいてください。新陳代謝が活発になり、免疫力も高まります。

 ご存知のように、人間は汗をかくことで体温を調整しています。体温が上がる→汗をかく→かいた汗が皮膚表面で蒸発する→気化熱で体温を体の外に逃がしているわけです。

 汗をかくために大事な器官が汗腺です。人間の体には400万〜500万個の汗腺がありますが、実際に働いている「能動汗腺」は、全体の約半分と言われています。残りの半分は環境が急変したときに対応できるように休眠しています。

 季節によっても能動汗腺の数は変わります。暑い夏には能動汗腺の数が増えて体温を逃し、寒い冬には能動汗腺を減らすことで気温の変化に順応してきたわけです。

 ところがこのところ、夏になっても汗をかきにくい人が増えています。暖かい季節になっても能動汗腺の数が増えないケースです。言うまでもなく、冷房が普及してきたせいでしょう。

 能動汗腺が増えないと、どうなるのか。

 まず、体温調節が上手にできなくなります。暑いときに熱が体にこもりやすくなるので、熱中症になりやすくなります。

 さらに、汗の質が変わります。汗をかきやすい人は水のようなサラサラした汗をかきますが、汗をかきにくい人の汗はネバネバした汗になります。私は「悪い汗」と呼んでいますが、血漿の成分やミネラルをたくさん含んでいるので、蒸発しにくくて臭いが強いという性質があります。体の方はミネラルが失われるので、夏バテのような慢性疲労の症状が起こりやすくなります。

 ではどうしたらいいのか。

 なるべく、夏は汗をかきやすい生活を心がけてください。真夏の暑い日に冷房を一切使うなというわけにもいきませんが、せめて外気と室内の温度差を5℃以内に抑えてください。

 汗腺が活発に活動することで、サラサラしたいい汗をかける。細胞の代謝が活発になると、血流が増えて酸素が全身に運ばれて、さらに代謝が高まるといういい循環が生まれていきます。

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ヨガと下半身ヤセ(むくみ解消)

今回は、ヨガと下半身ヤセとの関係について、私の知識の範囲内で説明しましょう。

先日、ある雑誌から「ヨガは何故いい汗がかけるのか」という内容の取材がありました。

汗については前回のような説明で納得していただいたのですが、その時「モニターの方の中には、3日くらいで、太ももの周囲が2センチ近くも減少した人がいましたが、これもヨガのダイエット効果ですか?」という質問がありました。

たしかに、ヨガをしている人は、まず下半身、特に大腿部を中心に痩せてくるようです。

しかし、3日のヨガで皮下脂肪が減少して、ダイエット効果があったとは言えないでしょう。

その人は実際には、太ももの「むくみ」がとれたのです。ヨガによる下半身ヤセは、皮下脂肪の減少というより、下半身のむくみの解消効果が大きいのです。

ヨガによる骨格筋の運動は、まず下半身の「むくみ」を解消し、その後ヨガ運動を継続することで、ダイエットが可能となると考えてください。

それでは、なぜヨガで下半身の「むくみ」が解消されるのでしょうか?
その前に「むくみ」とはどのような状態なのかを知る必要があります。

多くの人は、「むくみ」とは抹消の「血管の中」や「細胞の中」に水分が滞ることと思っているかもしれません。
実は「むくみ」とは、「血管と細胞」の間や「細胞と細胞」の間に水分がたまる状態なのです。
この液を「組織間液」と言い、組織液が増加した状態を医学的には「浮腫」と言うのです。

人間の体は、体重の60%以上が水分です。その水分は当然、細胞の中に多くあります(40%くらいです)。
ところが、細胞外にある水分は、ほとんどはこの組織間液(13%)なのです。血管内にあるのは、たった2%だけです。13%の水分量を、2%しか許容量のない血管に戻そうとするのは大変なことなのです。

前回説明したように、体の血行を盛んにするためには、心臓に還流する静脈血がどれだけ多いかで決まります。
そして、この抹消から還流する静脈血やリンパ液を多く供給するのが、組織間液からのよどみない水分の流れなのです。組織間液に古い水分がいつまでもたまっていたのではスムーズな水分の流れは得られません。

ですから、「むくみ」のある人は、血液の流れが悪いため「よい汗」はかけません。良い汗は、代謝を高めダイエット効果と結びつきます。
つまり「むくみ」を解消したということはダイエットが可能になったと言うことです。

それでは、なぜヨガの運動が「むくみ」の解消、つまり組織間液の流れをよくしたのでしょうか?

それには、3つの理由があります。

第一は、下半身の骨格筋による「筋肉ポンプ」力の強化です。

前回説明したように、ヨガの動きは、特に下半身の骨格筋繊維の自然な「伸展−収縮」をもたらします。
この動きは、骨格筋周囲の静脈やリンパ管に対して、一種の「ポンプ作用」として働き、流れを改善して、心臓への還流を助けます。
下流での静脈血やリンパ液の還流が盛んになれば、上流にある組織間液からの水分の汲みとりも盛んとなり、結果的には、動脈→組織間→静脈(リンパ管)という流れが滞ることなく行われ、組織間の余分な水分が放流され、「むくみ=浮腫」が解消するのです。

第二は、静脈やリンパ管の「弁力」の強化です。

血管系では、動脈の血液の流れは、心臓の拍出力によってもたらされます。しかし、心臓に還る静脈系やリンパ管系までは、心臓の拍出力は及びません。

ではどのようにして、静脈血やリンパ液は心臓に還流しているのでしょうか?
それは、(一部は、前述の筋肉のポンプ作用ですが)メインは、静脈菅やリンパ管の内側についている「弁の作用」なのです。
この静脈弁やリンパ弁が、血液やリンパ液の逆流を防ぐことで、還流量を維持しているのです。

私の推測では、ヨガの動きは、この弁付着部の平滑筋の力を高めたり、弁の動きと同調したりして、血液の逆流を最小限に抑えてくれるのではないかと思います。

よく、エステで、「リンパマッサージ」というのがありますが、このマッサージの作用も「弁力」を高め、静脈血やリンパ液の逆流を防ぐこと、ひいては、還流量を高めることが目的ではないかと思います。

第三は、腹腔や胸腔内の「陰圧」の力です。
これも私の推測ですが、ヨガの呼吸法は横隔膜の動きを伴うことが多く、腹腔や胸腔を陰圧にして、静脈やリンパ液の吸引力を高めているのだと思います。

いずれにせよ、以上の効果からして、ヨガの動きは、特に下半身の「むくみ取り」にはかなり即効性があると言えるでしょう。

次回は、「下半身の本物ヤセ」つまりヨガのダイエット効果について説明しましょう。


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ヨガとダイエット

前回は、ダイエットの前提となる「むくみの解消=水分の減少」について説明しました。
今回は、「本物ヤセ=脂肪の減少」つまり、ヨガとダイエットの関係について説明しましょう。

ところで、「ダイエットとは何か?」。
ほとんどの人は、「体重の減少」のことをダイエットだと誤解しているようです。
さきほど、私は、「ヤセ=脂肪の減少」と書きましたが、「ダイエット=脂肪の減少」ではありません。

ダイエットを試みる多くの人は、体重計の数値に一喜一憂します。つまり、体脂肪量がいかに減少「したか」が一大関心事なのです。
しかし、今までダイエットに失敗した人の多くは、この体脂肪の減少ばかりに心を奪われていた人なのです。

本当のダイエットとは、「エネルギー貯蔵組織=脂肪組織」から「エネルギー燃焼系=代謝組織」への永続的なエネルギーの流れ(転換)のことを言うのです。
つまり、体脂肪という「ストック」の減少は、脂肪組織から燃焼系へのエネルギーの流れ「フロー」の中のひとつの部分現象にすぎないのです。

エネルギーが燃焼系へ永続的に流れることで、脂肪燃料への需要が増加して、脂肪エネルギーの供給が増し、その結果、体脂肪の分解と減少がもたらされるのです。
ここでのキーワードは、あくまでも「燃焼系」です。

「体脂肪の減少」はダイエットの「目的」ではなく、あくまでもその「結果」なのです。

それでは、脂肪エネルギーが流れこむ「燃焼系」とは、どのようなものでしょうか?

「燃焼」するとは「代謝」するということです。

「代謝」とはどのようなものかを知るために、ここでちょっと基本的な知識を理解してください。

通常、食物から摂取した栄養素(主に糖質)は、腸でグルコースに変えられて吸収され、体の全ての細胞に運ばれエネルギーに変換されます。

細胞の中でエネルギーに変換される場所はミトコンドリアです。
ミトコンドリアに運ばれたグルコースは、「ピルビン酸」→「アセチルCoA」となって、有名な「TCA回路」という代謝回路に入り、ぐるぐる回りながらエネルギーを産生します。
1個のグルコースが、1回回路を回るごとに、30個のエネルギー(ATP)がつくられます。

さて、ここで、あなたはある日ダイエットをしようと決意しました。
その日から、あなたは食事(主にご飯などの炭水化物)の制限をするでしょう。
でも、あなたは活動しています。あなたの一日の活動には30個のエネルギーが必要としましょう。
でも、食事で大切な栄養素のご飯(つまりグルコース)を制限しているのですから、エネルギー製造場では、グルコースというエネルギー原料が不足します。

ミトコンドリアは、あなたの活動に最低必要な30個のエネルギーを製造するために、グルコース以外の他の栄養素に出動を要請します。
他の栄養素で最も頼りになるのが、体に蓄積していた「脂肪」です。
出動を要請された脂肪組織では、「脂肪酸」の形に分解して血液でミトコンドリアまで運びます。
この脂肪酸がアセチルCoAに変換されて、TCA回路の中に入るのです。
無事1回転して、あなたの1日に必要な30個のエネルギーは得られました。
結果的には、脂肪酸を燃焼させるために分解した「脂肪」が脂肪組織から消えたことになります。

翌日も翌々日も、同様な形でエネルギーを得たとします。
脂肪酸がTCA回路で消費され、その結果さらなる脂肪が分解され脂肪組織から減少していきます。
つまり、TCA回路という燃焼系=代謝系が回転しているかぎり、脂肪の減少がもたらされ、あなたのダイエットは晴れて成功するのです。

ところがです。ことはそのようにうまくは運びません。
仮に、何かの原因で、TCA回路の回転が休業したとしましょう。
回路が回っていないのですから、脂肪組織からミトコンドリアの入り口まで来た脂肪酸は、回路に入れないまま立ち往生してしまいます。あとからは、脂肪で分解された脂肪酸がぞくぞくとやってきます。しかし、最初の脂肪酸が先に回路に入らないのですから、あとから来た脂肪酸は血中に蓄積してきます。血液中の脂肪酸の定員は決まっているので、定員オーバーした脂肪酸はまた元の脂肪に合成させられるか、違う物質に合成されてしまいます。
この違う物質とは、「ケトン体」といって「甘ずっぱいニオイ」がするのです。これが私が命名した「ダイエット臭」なのです。
この段階で、いくら食事制限をしたところで、脂肪は減少しません。
つまりダイエットは失敗ということになります。

もうお分かりでしょう。
ダイエットというのは、「TCA回路を回し続ける」こと、つまり「燃焼炉の火を消さない」こと、つまり「代謝を維持し、むしろ高める」ことが大前提となるのです。
極論をするならば、「燃焼系=代謝系」さえ活発に維持することさえできるなら、あとはほうっておいても、脂肪は分解されて、減少してゆくのです。

それでは、かように大切な「代謝系」はどのようにしたらその働きを高めることができるのでしょうか?

それは、無数にあります。全ての体の生理機能は代謝と関係しているので、いちいち説明していたら日が暮れてしまいます。

しかし、それではあまりにも無責任なので、以下のように大きく分けて理解するとよいでしょう。

(1)「代謝促進物質」を十分に摂取すること。

この「代謝促進物質」も無数にあります。
マグネシウム、カルシウムなどのミネラル。ビタミンB類などのビタミン類、カルニチン、コエンザイムQ10などの酵素類。酢に含まれるクエン酸も忘れてはなりません。クエン酸こそ、TCA回路の最初の原料なのです(だからTCA回路のことを別名クエン酸回路とも言われます)。
アルカリ食品も代謝をさかんにするものが多いですね。
サプリメントも一杯ありますので、みなさんそれぞれ勉強してみてください。

(2)「汗」を十分かくこと。

汗は車の冷却装置のようなものです。高速運転中に冷却装置が壊れたら、車のエンジンを切らないとオーバーヒートしますね。人間も同じです。先ほどのTCA回路を回すと、実はエネルギー以上に「熱」が発生するのです。恒温動物の人間は、その熱を体外に放出しないと、脳が壊れてしまいます。しかし、車のようにエンジンを切る(心臓を止める)わけにはいきません。
ではどうするか? 体の中で「熱をださない」ようにするしかないでしょう。つまり、体は、TCA回路の回転を減速させて対応しようとします。つまり、「低代謝」にするということです。
低代謝にならないためには、日頃から汗をかくことが大切なのです。
(ヨガで汗がかけるようになる理由については、「ヨガと汗の関係」で説明しました。)

(3)「血液の流れ」をよくして、組織に「酸素」を十分供給すること。

実は、このTCAサイクルが回転するための条件があります。
それが、「酸素」が十分あるということです。TCA回路のことを「燃焼系」と呼ぶのは、釜戸でまきを燃やすのに酸素が必要なことと似ています。酸素があれば、1回転した結果産生されるものは、「エネルギー」「熱」「水」「二酸化炭素」の4つだけです。非常にクリーンですね。だから「完全燃焼系」とも呼んでいるのです。

ところが、酸素が十分でないと、ミトコンドリアのTCA回路に入る前に、ピルビン酸が燃焼されてしまいます。これを「解糖系」と言います。しかし、この解糖系でエネルギーを得ても、たった2個のエネルギーしかできないのです。
しかも、その燃えカスが、疲労物質の「乳酸」です。この乳酸が血中に増加して汗に出ると、体臭が強くなるのです。

代謝には、酸素が必要であり、その酸素を運ぶための血行がさかんなことが大切なのです。
(そして、ヨガがこの血行を盛んにする理由については「ヨガと下半身ヤセ」で説明しました。)

(4)「骨格筋」に十分働いてもらうこと。

つまり運動療法ですね。
ここで、またまたヨガの出番です。TCAサイクルが働く場所は、体全体にあります。主は肝臓です。ところが肝臓の方は年がら年中休みなく働いているので、これ以上代謝を高めることを期待したらかわいそうです。
ところが、骨格筋にあるミトコンドリアはまだまだゆとりがあり、非常に元気です。
その骨格筋のミトコンドリアに働いてもらわない手はないでしょう。

ヨガの運動は、この骨格筋のミトコンドリアを非常にうまく利用するのです。(と思います)
他の激しいスポーツのように強制はしません。しかし、おだてるのが上手なのですね。

しかも、一部のミトコンドリアばかり働かせるのでなく、全てに万遍なく効率的に動員させるのでしょう。(実際に見たわけではないので想像です。)

ここで、「強制しない」ところがポイントです。
無理に激しく働かせると、前述の酸素が足りなくなります。結果的には、TCA回路でなく、解糖系でエネルギーを得ようとするのです。
そうすると、乳酸が増加して、疲れるのです。
(ここで乳酸についてですが、最近の研究では、乳酸はただの老廃物ではなく、酸化されてエネルギーにもなり、時には疲労をやわらげる働きもすることが分かってきました。乳酸の名誉のために一応付記します)

ヨガの運動後あまり疲労がのこらないのは、やはり、TCA回路を効率よく使用しているためでしょう。

(5)体温を高めにすること。

骨格筋の働きとも関係しますが、代謝をとりもつ酵素のほとんどが温度が高くなると活性が高まる傾向があります。
「体温」が高いか低いかは、代謝の「結果」でもありますが、その「原因」ともなるのです。
低代謝の人は、当然熱産生が低いので、低体温になりますが、その低体温がさらに低代謝になるという悪循環を招くのです。

以上大きく分類しましたが、人間は生きてゆくためにこれらの方法を総合・複合して「代謝力」を維持しているのです。全てが満遍なく必要なのです。

雑誌ではさまざまなダイエット法が紹介されていますが、このように見てくると「ダイエット」とは、ひとつの「特定の方法」で可能となるしろものではないのです。非常に奥が深く、それゆえ、ダイエットを始めようと決意した人は、総体的な見方と継続的努力が必要とされるのです。

今回は、質問者への返答ということで、「ヨガとダイエットの関係」について説明しましたが、私はヨガの専門家ではないことをお断りしておきます。ただ、今までいろんな雑誌でヨガが紹介されていますが、医学的に説明した記述は少ないのであえて記載させていただきました。


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ヨガと汗の関係

私は汗の専門家ではありますが、「ヨガ」についてはほとんど素人同然です。ただ、ヨガの呼吸法に興味があり、以前インドに行ったりして多少勉強したことがありますので、私の知識の範囲内でヨガと汗の関係についてご説明します。

結論を言いますと、ヨガは岩盤浴と同じように「よい汗」がかけると思います。
ホットヨガを体験した人は、岩盤浴の体験者とほとんど同じ印象を述べます。
それは、「今までにないほど、たくさんの汗をかいた。しかも、その汗がサラサラしていた」というものです。

ヨガでなぜ、たくさんのサラサラ汗をかけるのでしょうか?

ホットヨガの場合の「室内の高温環境」を除外すると、理由は2つあります。

第一は、汗の原料である皮膚血液量がヨガで増えるからです。
汗の原料は、血液です。その血液量が、ヨガの動作によって、非常に増加するのです。

通常のスポーツは、筋肉に無差別かつ激しい運動を要求しますが、ヨガでの筋肉運動は「骨格筋の自然な伸びと、自然な復元」を基本とします。

ヨガによる筋肉の無理のない「伸展−収縮」の連続は、血液の流れ、特に静脈とリンパ系に「筋肉ポンプ」として働き、静脈血やリンパ液の心臓への「還流量」を増加させるのです。

実は、心臓が体の各組織にどれだけ多くの血液を送れるかは、心臓にどれだけ多くの静脈血が還ってきたかで決まります。
これは呼吸法と同じです。呼吸とは字のごとく、「呼」つまり吐くことが先で、「吸」は後です。古い空気が肺に残っていては新しい空気が入ることはできないのです。いかに多くの空気を吸えるかは、いかに多くを出せるかによるのです。

血液もしかり。
より多くの静脈血が心臓に還流することで、心拍出量が増加し、より多くの動脈血が抹消の組織(特に皮膚)に供給されることになるのです(これを生理学ではスターリングの法則と呼びます)。

つまり、筋肉からの静脈血やリンパ液の心臓への還流(ドレナージ)は、結果的には元に戻って、皮膚へ血液を供給することになり、汗のかきやすい環境を整えるのです。

第二は、ヨガによる骨格筋の運動による効率的な熱産生です。
骨格筋から発生した熱は、その周囲を流れている血液の温度を上昇させ、それがさらに脳温を上昇させます。脳温の上昇は、視床下部の発汗中枢を刺激して、発汗指令となります。

ここが、「ネバネバ汗」になるか「サラサラ汗」になるかの別れ目です。

通常、温度センサーは、皮膚表面と脳との2箇所にあります。
皮膚のセンサーは、外気温の急激な変化に対応し、脳のセンサーは、「体の芯=深部温」の変化に対応しています。
したがって、皮膚温から受けた発汗指令は急激な外部環境の変化に対応するために、「一気に」すばやく出る傾向があります。一方、脳温から受けた指令による汗は、安定的、恒常的に体温を一定にさせたいため「じっくり」出る傾向があります。

以前説明したように、汗は「一気」に出ると、血漿の成分を多く含んだネバネバ汗となり、「じっくり」出ると、血漿のミネラルなどの成分を元に戻して、水に近い「サラサラ汗」となります。

ヨガで、岩盤浴と同じように「たくさんのサラサラ汗」が出るのは、このような医学的な理由があるからなのです。


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自律神経と呼吸法の効用

「自律神経」と「汗や体臭」とは兄弟みたいに密接に関係しています。

まず、汗ですが、全身に分布しているエクリン腺からの発汗をコントロールしているのは、二つの自律神経のうちの「交感神経」です。
みなさん、ご存知のように普通、自律神経には交換神経と副交感神経の二つが共同して体の働きを調節していますね。
例えば心臓動きは交換神経で速くなり、逆に副交感神経で遅くなります。

ところが、汗腺の場合には、副交感神経は無く、交感神経だけで調節しているのです。
車の速度をアクセルだけで調節するようなものですね。
このことが、汗が必要ないときにたくさん出てしまう理由のひとつなのです。

自律神経失調症の場合、特に副交感神経の働きが弱くなってしまう傾向があります。
ただでさえ副交感神経という抑制役がないところに、全身の副交感神経が弱くなるのですから、これはもう交換神経の独壇場です。
勝手気ままに、汗腺を刺激して汗をかかせるわけです。

そこで、副交感神経の働きを高め、交換神経とのバランスがよくし、うまく汗をコントロールする必要があるのです。

そのための訓練で、最も効果的なのが「呼吸法」なのです。
通常、自律神経の働きを自由に高めることはできませんね。
意図的に胃の蠕動を強くしたり、心臓の鼓動を遅くしたりは無理です。

しかし、唯一「意識的に」コントロールできる自律神経があります。
それは「呼吸」です。
呼吸だけは、速くもしたり、逆にゆったりとさせることが可能です。

これを利用するのです。
正しい呼吸法を身に付けると、副交感神経の働きを正常にし、交換神経の独走を抑制して、汗を抑えることが出来るのです。

しかも、発汗は血液中の二酸化炭素濃度が高まると発汗中枢が刺激され、汗が多くでます。
ゆったりとした正しい呼吸法は、呼気の機能が高まり、二酸化炭素を体外に排出して、結果的に発汗抑制にもなるのです。

呼吸法の専門の本は、大きな書店に行けばいっぱいあります。
それらも参考にして、あきらめないで、ぜひ続けてみてください。


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暑熱順化の応用

いつも暑いところで住んでいる熱帯地方の人はあまり汗をかきません。
これは「長期暑熱順化」と言う現象です。

つまり、長年暑いところで生活していると基礎代謝が低くなり、熱の産生が少なくなったり、皮膚の血流量が増して皮膚温が上がり、熱の放出が盛んになるため、汗そのものをかく必要性が少なくなるのです。

しかも、熱いところで生活していると自然に汗腺が訓練されて、より塩分の少ない、少量の発汗でも体温の調節ができるように汗腺機能が高まるのです。

ですから、このことは夏の汗対策にも応用できるのです。
つまり、夏本番になる前から「短期暑熱順化」という汗腺の機能訓練をするのです。
具体的には、春先から有酸素運動を始めて、同時に一日30分くらい熱い湯での下腿と前腕の汗腺訓練をして、梅雨時からはエアコンを使わない生活で全身の汗腺を暑さに慣らすのです。
当然夏は、出来るだけ冷房に頼らない生活を心がけます。

このような生活を数年続けると結果的には、熱帯地方の人の「長期暑熱順化」と同様な汗腺が出来上がってくるのです。

 


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ミョウバン+レモンで体臭予防効果持続

ミョウバンは、もっとも自然の制汗剤に近いので肌のトラブルも少なく、うまく利用すると有効な体臭予防剤になります。

しかし、ミョウバンは市販の制汗剤に比べて効果の持続時間が短いことが欠点です。
ミョウバン水を夕方にもう一度塗るのもよいのですが、外出時には持ち歩かねばならないので大変ですね。

そこでアドバイスですが、レモンを一個しぼってミョウバン水の中に入れてみてください。
レモンは酸性が強く、制菌作用もありますので、体臭予防効果が持続するのです。またレモンの香りがマスキングにもなり一石二鳥です。

しかし、肌にぴりぴりとした刺激を感じるようでしたら量を少なくしてください。


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出てしまった汗の対策

「出てしまった汗」の対策ですが、 「綸言(りんげん)汗のごとし」という諺があるように、一度出てしまった汗は元の汗腺に戻すわけにはいきませんので、基本は次の二つしかありません。

一つは、汗を何かで吸いとることです。
最も一般的には、やはり「汗わきパット」でしょう。今は、殺菌効果があって小型のものが市販されています。冬でも売られているはずです。

ただし、汗わきパットの使い方については、注意が必要です。
ワキガ型の多汗症の人なら、一日中わきに当てていても、さほど問題はないかと思いますが、精神性発汗の方は、四六時中使用することはお勧めできません。
なぜなら、精神性発汗は汗や脇に意識が集中することが発汗の遠因となっています。パットで汗を抑えようとすればするほど、余計汗が出てしまうことが多いのです。
ですから、精神性発汗も関与している人は、使用の工夫が必要です。例えば一日のうちで会社で人と合う時の何時間と決めて、その時のみ当てるというような方法がよいと思います。

同じような理由で、ハンカチやティシュでわきを絶えず拭くような行為も最低限にとどめるべきです。

出てしまった汗対策の第二は、汗を出来るだけ「蒸発」させることです。
そのためには、やはり衣類の選択が大切です。
特に冬は断熱性が高く、通気性の悪い厚手の衣服を着るため、脇の汗が蒸発できずに、夏より多くの汗(実際の量は少なくとも)をかいたような気がします。

衣服を選ぶには、やはり素材に注意してください。
ポリエステルなどの疎水性の繊維は、その表面に凝結水が付きやすいため、脇に貯留する汗が増えます。
しかし、逆に綿などの親水性のよい繊維は、今度は速乾性が悪く、衣類そのものに汗が貯留してしまいます。このへんが難しいのです。
しかし今は、各メーカーから「吸水性」がよく、しかも「速乾性」に優れた合成繊維や綿と合成繊維との組み合わせたものが開発されています。
デパートなどでは、デオドラントの知識のある販売員もいるようですので、相談してみてください。

もう一つ大切なことは、衣類の着方です。汗を蒸発させるには、ゆったりとした着方が理想ですが、冬ではそうもいきませんね。ですから体の保温効果があり、尚且つ汗が蒸発しやすい着方を工夫することです。
そのためには、肌と下着、下着とシャツ、シャツとセーター、セーターとオーバー、との間の空気層をうまく利用することです。
空気は最も優れた断熱材でもあり、蒸発材でもあるのです。

衣類間環境を工夫することは、冬の汗対策にはとても重要なことなのです。


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水分を控えた汗対策の危険性

汗をかかないように水分を控えるという考えは間違っています。

発汗は、体温調節のために大変大切な役割を担っています。 たとえ、水分を控えても体温を下げなくてはいけないときは、必要なだけの汗 はかきます。

逆に必要でなければ、いくら水を飲んでもそれは汗でなく尿として出るのです。

また、暑いときに汗対策のために水分をひかえると、脱水症状をきたし危険です。

さらに、脱水は、ときに、便秘をまねくこともあり、 便秘の状態が長く続くと、腸内で細菌がたんぱく質を分解してできた、インドール、スカトール、アンモニアなどのニオイ物質が便として排泄しにくくなり、腸内濃度が高くなります。そうすると、一部は腸管から吸収され、肝臓で尿素に合成されない部分は、呼気や汗腺から分泌されるため、体臭が強くなることがあります。

それを予防するためには、ごぼうやイモ類などの食物繊維を豊富に含む食べ物を多く摂るようにしてください。


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汗腺トレーニングの方法

汗腺トレーニングについて説明します。
体臭の中でも、最近、汗の匂いが気になるという人が増加しています。
エクリン腺から出る汗は、本来無臭なのです。それが時間がたつと、皮膚の雑菌や垢などが反応して、通常の汗クササになるのです。つまり、臭う汗になるまでには、1時間くらいのタイムラグがあるので、かいた汗は拭き取ることで十分対応できるはずです。

ところが、最近、かいたばかりの汗の臭いが強く、タオルで拭いても臭いが残る人が増加しています。

その理由は、汗自体にニオイをつくる成分を含んだ汗をかく人が増えているからです。
その典型が、日頃「汗をかかない人」なのです。
現代人は、一年を通じて、空調の効いた部屋にいることが多く、夏でも汗をかく機会が少ないため、汗腺の機能が低下しているのです。
本来汗はほとんどが水に近いのですが、汗腺の機能が低下すると、血漿の成分を再吸収できないため、濃度の濃い汗をかいてしまいます。これには、重炭酸イオンや尿素などが含まれているため、「ニオう汗」となってしまいます。

よく、夏に、エアコンの効いた部屋から急に暑い戸外に出ると、ドッと大汗をかき、その汗がネバネバしていますが、それは濃度が濃いからなのです。汗腺機能の低下している人と、実際に汗をかく能動汗腺の少ない人は、このような汗をかきやすくなります。

予防は、当然ながら「汗をかく」ことです。
同時に、夏前の5月くらいから、汗腺のトレーニングをすることで、汗腺の機能を高め、能動汗腺を増やすことが大切なのです。


「汗腺トレーニングの仕方」

1. まず、高温浴です。浴槽にかなり熱めのお湯(43度くらい、火傷をしないくらい)を少なめにはって、両手(ひじから下)と両足(ひざから下)を10分〜15分くらい温めます。この時、浴槽にイスをいれ前かがみになると効果的です。
これは、短期暑熱順化という原理で、四肢は汗腺の予備力が一番多いところでですので、能動汗腺を増やし、機能を高めるのには最も効果的なのです。

2. 次は、微温浴です。1で入っていた熱めのお湯にぬるいお湯を足して、今度はぬるま湯のお湯に全身でつかり、リラックスして、高温で高まった交感神経を安定させるのです。
この時、お湯に酢をいれるとより効果的です。

3. お風呂からあがったら、十分水分をタオルで拭いてから、すぐに服を着ずに、そのまま汗を乾燥させます。目にみえない汗が汗腺から出やすくなり、機能を高めることができます。

以上を5月くらいから夏前くらいに行うとよいでしょう。

 


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汗と腋臭との関係

わきがのニオイは通常は汗の量に比例して強くなりますが、時には汗とは関係なく、わきが臭だけが強く感じることもあります。

つまり、ワキガ臭はアポクリン腺からの分泌物(汗)にエクリン腺の汗が混合した時に強くなり、ニオイ成分が遠くにまで飛躍するのですが、アポクリン腺の分泌物は細胞成分そのものが分泌されるため粘り気がつよく、湿った汗という自覚がないこともあります。

つまりワキガのニオイだけが強調されることもあるのです。

しかし、一般的には、アポクリン腺は興奮時や緊張時、また温度変化などに反応して分泌されることが多く、このようなときは同時に「精神性発汗」も含め、わきの下にエクリン腺の汗が多く分泌されるため、汗の量とワキガのニオイの強さは一致することの方が普通です。

ですから、ワキガ臭で悩んでいる人は同時に多汗でも悩んでいることが多いのです。

参考ページ
ワキガ臭の発生の仕方


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プロフィール

医学博士・五味常明
1949年、長野県生まれ。一ツ橋大学商学部、昭和大学医学部卒業。 昭和大学形成外科等で形成外科学、および多摩病院精神科等で精神医学を専攻。 患者の心のケアを基本にしながら外科的手法を組み合わせる「心療外科」を新しい医学分野として提唱。ワキガ・体臭・多汗治療の現場で実践。 わきがの治療法として、患者が手術結果を確認できる「直視下剥離法(五味法)」を確立。 TVや雑誌でも活躍中。 99年からは、ケアマネージャー(介護支援専門員)として、デイケア事業や、高齢者介護の現場でのニオイのケアにも取り組む。

五味クリニック院長
流通経済大学 客員教授
日本心療外科研究会代表
体臭・多汗研究所所長

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