「良い汗」と「悪い汗」の違い

 汗にはゆっくりじんわりと出る「良い汗」と、急激な温度差で大粒の汗がドトっと出る「悪い汗」があります。「良い汗」は、サラッとして臭わず小粒で限りなく水に近い汗です。「悪い汗」は、ベトベトして臭う、大粒でミネラル分が多い汗です。



悪い汗が出る原因

 運動不足やクーラーに頼る生活による汗腺機能の低下が、「悪い汗」をかく原因といわれています。
 通常、体温が上昇すると血液から水分とミネラルが汗腺に取り込まれ、体に大切なミネラルのみ血液に再吸収され、水分と塩分だけは「良い汗」として放出されます。しかし、汗腺が上手に働かないと、ミネラルが血液に再吸収されずに水分と塩分と一緒にベタついた「悪い汗」として放出されてしまいます。悪い汗は、体に必要なミネラル分を血液から奪うため、慢性疲労や熱中症の原因にもなります。また、ミネラル分の多い汗は体温調節をうまく行えないため、免疫力や腎臓機能を低下、自律神経失調症なども引き起こします。



豆知識

あなたの生活習慣をチェック

チェックマークが多い人ほど、悪い汗をかく可能性が高い。

□クーラーが効いた部屋で過ごすことが多い。
□眠りが浅く不眠気味。
□水分をあまり摂らない。
□お風呂よりシャワーで済ませることが多い。
□運動をしていない。
□肥満気味。
□姿勢が悪い。
□冷え性。
□ストレスの多い生活をしている。
□タバコを吸っている。



対策1 入浴方法の見直し

 汗腺は使わなければ退化し、退化すると「良い汗」はかけません。そこでおすすめなのが、毎日の入浴で汗腺を鍛える「汗腺トレーニング」です。
 まず初めに「手足高温浴」を行います。43〜44℃の熱めのお湯を少なめに張った浴槽に、両手の肘から先と、両足の膝から下だけを10〜15分浸します。バスチェアを使って、ちょっと前かがみで行えば楽にできます。その後、ぬるめのお湯を加えて湯の温度を37〜38℃ぐらいにし、「半身浴」をします。みぞおちまでお湯に浸かり、10〜15分ぐらい温まると良いでしょう。

汗腺トレーニングの注意点

●入浴後にクーラーを使って体を冷やすのはNG。窓を開けて換気をして、うちわや扇子であおぐなどゆっくりと平静な状態に。
●入浴前と入浴中・入浴後の水分補給が大切。入浴前はしょうがドリンクやしょうが紅茶、リンゴ酢を、入浴中や入浴後はミネラルウォーターがおすすめ。



対策2 生活習慣・食生活の見直し

 汗をかくべき夏に十分発汗せず、年中、クーラーの効いた部屋で一定の温度で暮らしていると、発汗を刺激するセンサーも弱ってしまいます。クーラーを使用する場合は、外気温との差を5℃以内に抑えましょう。
 また、発汗を促し汗腺機能を高めるしょうがなどの食材を取り入れることも大切。すりおろしたしょうがに蜂蜜を加えてお湯で溶いた「しょうがドリンク」がおすすめです。



Bon Vivant 2012年 vol.81


多汗症についての相談(回答内容別)
多汗症についての相談(質問内容別)