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毛穴の詰まりを塩が溶かす
塩を溶かしたお湯を体や頭皮に塗って洗う「塩湯デトックス(以下、塩湯)」には、体にたまった老廃物や有害物質の排出を促す毒出し効果があります。
塩湯による毒出しのルートには、汗と尿の2つがあります。

まず、汗について説明しましょう。
塩湯を行うと、汗がよく出るようになります。

塩の温熱効果で体が芯まで温まることで、体温調節のための発汗が盛んになるからです。
また、塩湯では皮膚がふやけにくいため、汗腺の出口が正常な状態に保たれます。

これも汗が出やすくなる理由の1つです。
さらに、塩にはたんぱく質を溶かす作用があり、毛穴に詰まった古い皮脂も洗い流してくれるのです。

血中の毒素が汗腺から出ていく
汗や、汗といっしょに出る皮脂からは、アンモニアや尿素、乳酸といった血中の老廃物や、水銀やヒ素、鉛などの重金属類、ダイオキシンに代表される環境ホルモンなどの有害物質も排出されます。
かつて水俣病が大きな公害問題となったとき、患者さんたちを発汗させることで、水銀を体外に排出させた報告もあるのです。

ただし、こうした毒出しは、汗の本来の機能ではなく、あくまで発汗に伴う副効果に過ぎません。
そもそも汗腺は、人体の中では最後にできた新しい器官。

サルからヒトへと進化した約200万年前に、人体に備わりました。
汗腺の発達は、脳と深く関係しています。

脳細胞は温度変化に弱く、脳が発達したヒトは、体温を一定に保つために、汗をかいて体内の熱を放出するしくみを備えました。
つまり、汗の本来の機能は、体温調節なのです。

効率よく体温を下げるには、限りなく水に近いサラサラの汗のほうが、早く気化して熱を下げるので理想的です。
ただ、汗腺は未熟な器官なので、血液から汗を作るときに、水分だけを汗として出すことができません。

汗といっしょに血中のミネラルや老廃物、体内に入り込んできた有害物質なども一部、外へと出ていってしまいます。
これが、結果的には毒出しになるのです。

キツい体臭も予防できる
汗には「いい汗」と「悪い汗」の2種類があります。
いい汗とは、前述した水に近いサラサラの汗。

悪い汗は、ベタベタ、ネバネバした汗で、老廃物や有害物質が含まれており、キツい体臭の原因にもなります。
現代のように冷暖房が整った環境で暮らしていると汗腺が衰えて、いい汗をかけなくなっていきます。

特に、体温の低い人、冷え症の人などは、悪い汗をかいている可能性が高いです。
こうした人が塩湯を行うと、最初のうちはベタベタの悪い汗が出るでしょう。

ただ、心配はいりません。
塩湯を続ければ、次第に汗腺が鍛えられて、サラサラの汗が出るようになります。

毒出しと同時に汗腺トレーニングもできるところが、塩湯の大きなメリットです。
ぜひ、塩湯を習慣にして、いい汗をかけるようになっていただきたいと思います。

尿からの毒出しがスムーズに!
最後に、尿からの毒出しについて説明しましょう。
腎臓は、血液をろ過して、老廃物や有害物質を尿として体外へ排出しています。

つまり腎臓は、デトックスの重要器官なのです。
塩湯は、腎臓からの毒出し機能も高めます。

塩湯の温熱効果で体が温まると、血行がよくなるからです。
私たちの体内では、1日に30〜40回、血液が全身を巡っています。

血液が体内を巡るたびに腎臓を通過し、腎臓の糸球体と呼ばれるところで、血中の老廃物がろ過されます。
塩湯で血行がよくなれば、腎臓に流れ込む血液量も増えて、利尿作用が高まり、老廃物や有害物質の排泄が、よりスムーズに、速やかに行われることになるのです。

最後に、塩湯の毒出し効果を高めるコツを説明しておきましょう。
塩湯はたくさん汗をかくので、入浴の前後には、しっかり水分を取ってください。

その際、水にリンゴ酢や黒酢などを加えると、よりお勧めです。
酢に含まれるクエン酸には、代謝を促進させる作用があるからです。

入浴後は、汗を出し切ってから服を着ることがたいせつです。
うちわなどで汗を蒸発させて、寒くない程度にゆっくりと体温を下げていきましょう。

お風呂あがりは体温が上昇したままで、タオルで拭いても汗は出てきます。
そこですぐに服を着ると、皮膚のセンサーが「汗を止めろ」という指令を出し、発汗を止めてしまいます。

しかし、体は熱を持ったままなので、睡眠中に汗が盛んに出て、寝冷えの原因になってしまうので気をつけてください。
体を芯から温める塩湯は、これからの季節に最適です。

塩湯でいい汗をかけるようになれば、体温調節機能がきちんと働くようになり、冬の冷え対策はもちろん、夏場の熱中症予防にもつながります。
塩湯を習慣にして、毒をためない体作りに取り組んでみてください。