多汗症や汗のニオイに悩む方のためのブログ(五味クリニック)

わきが多汗症治療に長年携わってきた五味クリニック院長が、汗に悩む方の心のケアを重視した、様々な対策や治療法をご紹介します。

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新着情報
  • 「いい汗」はメリットいっぱい!日常ですぐできる汗トレ小テクニック
  • 夏よりクサい!春に発生する“悪い汗”の撃退方法
  • 汗は本来におわないもの ニオイを抑えるためにも「いい汗」をかこう!
  • 夏の快眠に不可欠!「質のいい寝汗」のかき方 汗っかきの人には「煎餅布団」が最適な理由
  • 「普通の汗」「冷や汗」「脂汗」は全部同じ成分だった! 意外と知られていない、汗のメカニズム
  • 「汗をかくと痒くなる」は間違い!?メカニズムからみるアレルギーと汗の関係
  • におわない「よい汗」に変えるために、日々気をつけたいポイント5つ
  • この夏「いい汗」かくための処方箋【前編】汗腺の仕組みと悪い汗の怖さ
  • さらさらした「いい汗」が脳の働きを守っています
  • ダラダラ、じっとり…。夏の不快な汗悩み
  • あなたの汗は、「良い汗」? 「悪い汗」?
  • Q3 悪い汗は、夏バテの原因になるって本当?
  • Q2 「よい汗」と「悪い汗」があるって本当?
  • サラサラした「いい汗」とベタベタした「悪い汗」
  • 節電の夏に学ぶ「正しい汗」のかき方 暑さ乗り切る智恵の数々
  • 汗をかかないと人間の汗腺は機能が低下。汗の臭いの元凶は「悪い汗」をかくこと
  • いい汗か悪い汗か?
  • よい汗はサラサラしていてすぐに乾く
  • サラサラ汗で、夏をさわやかに乗り切ろう
  • 目指せサラサラの汗!

よい汗悪い汗

「いい汗」はメリットいっぱい!日常ですぐできる汗トレ小テクニック

暑い季節はつい「かきたくない」などと思ってしまいがちな汗。実は、人の体や健康維持にとって大事な役割を担っているんです!

「夏の健康はいい汗から」と言っても過言でないほど。体にイイことずくめのメリットを知れば、汗トレへのモチベーションも上がるはず。

「いい汗のメリット」&すぐできることもたくさんの、汗トレ小テクニックをお届けします。

「いい汗」を上手に出せるようになると、どんなメリットがあるの?

体温が上がった際に必要最小限の量だけかき、体温調整をしてくれるのが「いい汗」。良質な汗は水のようにサラサラしていて乾きが早く、ニオいにくいのが特徴です。

汗の質は、健康だけでなく、美容面にも大きな影響が!

ワキガや多汗症治療が専門の「五味クリニック」院長、五味常明さん&女性特有の不調に詳しく、漢方や自然医療をベースに診療にあたる「イシハラクリニック」副院長の石原新菜さんのお二人に、いい汗のメリットを教えて頂きました。

その1 熱中症や夏バテ対策に

「効率的に体温調節ができるので、外気の暑さに負けにくくなります。また、汗腺の再吸収機能のおかげで血中のミネラルが失われず、熱中症の予防にも。暑いからとエアコンに頼ってばかりで汗をかくことを避けていると、汗腺の働きが鈍ったまま。急に気温が上がったときや、エアコンのきいた部屋から室外に出たときなどに、体温調節機能が正常に働かなくなってしまうので、汗をかける体にしておくことは大事なのです」(五味さん)

その2 体内の不要な老廃物や毒素を排出

「人間の体は、便・尿・汗・髪の毛・爪などから老廃物をデトックスしますが、中でも汗は有効な手段。エクリン腺からの汗や、皮脂腺から少量出る汗とともに毒素が流れ出るといわれています。体内で作られる老廃物は、腎臓から排出する機能がもともと人体に備わっていますが、現代になって体に取り込む機会が増えた水銀や鉛などの化学物質は、汗と一緒にしか出せないものも。それだけに汗からの毒出しは大切です」(五味さん)

続きは下のリンク先を御覧下さい。

https://lee.hpplus.jp/column/572520/


多汗症についての相談(回答内容別)
多汗症についての相談(質問内容別)

夏よりクサい!春に発生する“悪い汗”の撃退方法

1年中でもっとも
“悪い汗”が発生しやすい春

「冬の間は汗をかかないので、汗腺の機能は衰えてしまいます。つまり、少しずつ汗をかき始めたこの時期は、もっとも汗腺の機能が弱まっており“悪い汗”が発生しやすいのです」。こう教えてくれるのは、『五味クリニック』院長、五味常明氏だ。


夏になると汗のにおいを気にする人が増えるが、実はもっとも気にすべき時期は春。専門家が教える汗対策をしっかりマスターしよう
「逆に言えば、汗をかけばかくほど汗腺は鍛えられ、“良い汗”を出せるようになります。気温の上昇に伴って汗をかくことは『温熱性発汗』といいますが、実はもっとも汗がクサくないのは、この『温熱性発汗』によって大量に汗をかく夏なのです」

 真夏は大量に汗をかくが、蒸発するのも早い。また、こまめに汗を拭き取りやすいため、実はニオイが発生しにくいのだ。それに対し、気温は上がるものの、真夏ほど薄着にはならないこの時期は、服の中に汗がこもりがちになる。うまく蒸発せずに皮膚に付着したまま乾いた汗は、時間が経つにつれ皮膚の雑菌や皮脂に反応し、ニオイを強めてしまうのだ。

 汗の素になる成分は血液だ。暑いときや運動をしたとき、皮膚血管を流れる血液が汗腺に摂り込まれる。血液の中には、ナトリウムやミネラルのほか、アンモニア、乳酸などさまざまな成分が含まれているが、それらの老廃物は汗腺で濾過され、血液中に再吸収される。

 ここで残った水分が汗となって体外に排出される。つまり、汗腺の濾過・再吸収機能が正常に働けば、汗は水分に限りなく近い、サラサラとしたニオイのない“良い汗”となるわけだ。




続きは下のリンクを御覧下さい。

http://diamond.jp/articles/-/127267


多汗症についての相談(回答内容別)
多汗症についての相談(質問内容別)

汗は本来におわないもの ニオイを抑えるためにも「いい汗」をかこう!


気になるニオイの原因となる汗は、「できればかきたくない」と思われがち。けれども、汗には、脳が発達した人間ならではの重要な役割があります。今回は、汗やニオイで悩む多くの人たちの相談にのっている体臭・多汗研究所の五味常明先生に、汗のニオイの原因や、におわない「いい汗」のかき方についてお話をうかがいました。

汗をかくのは脳を熱から守るため。汗をかくことは大切
『くらしの現場レポート』で、皆さんが衣類の汗のニオイを気にかけている様子が伝わってきました。今、ニオイの問題も含め、汗をかくこと自体を嫌がる傾向にあります。でも、汗をかくことは人間にとってとても大切な生理現象です。汗の一番の役割は、蒸発する時の気化熱によって体温上昇を防いで、一定に保つこと。体温調節をするのは、体内の細胞や器官、特に、脳を熱から守るためです。脳は熱に弱いので、暑さを感じると体に汗をかかせて体温調節をして熱くなりすぎないように守ります。人間は脳が発達したからこそ、他の動物よりも汗をかくための機能、汗腺も発達したのです。人間にとって汗をかくことはとても大切なことです。

汗には「いい汗」と「悪い汗」がある
汗の原料は血液です。汗腺は血液の血球を除いた血しょうをくみ取って汗として排出します。この時、汗腺のろ過機能が働いて、汗から塩分やミネラルなど体に必要な成分が排出されすぎないように、体に再吸収される仕組みになっています。ここが重要なポイントで、しっかりろ過されれば残りはほとんど水分で、サラサラとした「いい汗」が出ます。汗は時間がたつと、皮膚の雑菌などによってニオイが発生しますが、かきたての「いい汗」は無臭なんです。

けれども、汗腺のろ過機能がうまく働かないと、血しょうの成分が残ったままの濃いベタベタした「悪い汗」になります。「悪い汗」は水分が蒸発しにくく、体温も下げにくいことから、熱中症の予防に良くありません。しかも、「悪い汗」は含まれる成分に雑菌などが繁殖しやすくなることから、かいた直後からニオイが発生するのです。

汗をかいて汗腺を鍛え、いい汗をかける体になろう
ベタベタの悪い汗になる原因は、汗腺が正しく機能していないためです。汗腺は、比較的新しい器官なので使わなければすぐに機能が衰えてしまいます。日頃からエアコンのきいた室内でばかり過ごしていたり、運動不足などで汗をかく機会が減れば、汗腺の機能も低下しやすくなります。

人の体の中には生まれたときには500万個くらいの汗腺があるのですが、実はそのうち汗を出す「能動汗腺」は、日本人の平均で230万個くらい。つまり半分以上が休眠状態なのです。汗をかく機会が少なければ、汗腺の働きは低下してしまいます。ちなみに、能動汗腺の数は3歳くらいまででほぼ決まってしまうので、赤ちゃんの頃から汗をかかないエアコン生活をしていると、汗腺の発達の妨げになります。

汗のニオイを抑えるためには、汗腺の機能をしっかり働かせて、いい汗をたくさんかくことが大切。衰えてしまった汗腺は、「汗腺トレーニング」をすることである程度回復させることができます。トレーニング方法は、42〜43℃のやや熱めのお湯を浴槽に少なめに張り、ひじから下とひざから下だけを15分くらいつけて温めます。そうすれば、5分くらいで大量の汗が出てくるはずです。出てきた汗は風やうちわなどで蒸発させて、自然に体温を下げるようにしてください。これをくり返すことで、汗腺の機能が徐々に高まって、いい汗がかけるようになっていきます。


汗のニオイが健康のバロメーターになることも
男性ホルモンの関係で皮脂腺の分泌がさかんなこともあって、男性の汗のニオイがより気になるということは確かにあると思います。男の子も思春期になれば男性ホルモンの分泌が増えますし、くわえて、エアコン生活などで汗腺機能が低下していれば、ベタベタの汗になりニオイが強くなります。

ストレスや緊張から汗をかきやすくなったり、疲れるとアンモニアがたまって疲労臭が出やすくなります。だから、帰宅後のダンナさんの汗のニオイは、仕事をがんばっている証でもあるのです。また、汗のニオイも含めて、中高年の加齢臭と言われる体臭の原因は皮脂腺の酸化です。中には「メタボ臭」と言われるものもあり、体内のコレステロールなどが酸化して、生活習慣病のリスクが高まっている可能性もあります。汗のニオイや体臭が強くなったら健康が損なわれているという可能性もあります。汗も健康のバロメーターなので、「クサイ」で片づけずに気にかけてください。

衣類は第二の皮膚。服を着ることでニオイを抑える消臭効果も!
汗をはじめ体のニオイの悩みは、人間関係の問題においても大きいと思います。自分だけならたいして気にならないけれど、社会に出ると、相手に迷惑をかけていないか、嫌われるんじゃないかと気になるのです。ニオイには「イメージ臭」という側面もあり、例えば、見た目がヨレヨレの服を着ていると、においそうに感じるけれど、清潔な洋服を着ているだけでも印象は変わります。昔は、「白=清潔」というイメージでしたが、今では「ニオイ=不潔」に清潔意識が変化しました。だから、レポートにあった、洗濯に消臭や除菌を求めているという報告はすごく納得できます。

人間は「裸のサル」と言われますが、裸で人前に出ることはまずありません。相手が嗅ぐニオイは服を通して感じるもの。つまり、衣類は人にとっての「第二の皮膚」であり、体のニオイが外にもれるのを抑えるものだと私は考えています。私の所には多汗や体臭を気にしてたくさんの方が相談に来られますが、ニオイの問題は自己否定感を伴うもので、自信喪失にもつながります。そういう人には、衣類に消臭剤をスプレーしたり、衣類に消臭機能をもたせることで、体から出るニオイを衣類で消臭する方法を私はおすすめしています。これを「経衣類消臭法」と名付けていますが、「衣類の消臭」または「衣類で消臭」することが、効果的な消臭法であると言えます。消臭・除菌効果のある洗濯洗剤は今後ますます求められてくるでしょう。
衣類の汗のニオイを抑えるためには、衣類用の消臭剤や洗濯で上手に消臭しながら、とにかくサラサラのいい汗をたくさんかくこと、これに尽きると思います。


花王 くらしの研究 達人コラムj より
http://www.kao.co.jp/lifei/column/26/ 


多汗症についての相談(回答内容別)
多汗症についての相談(質問内容別)

夏の快眠に不可欠!「質のいい寝汗」のかき方 汗っかきの人には「煎餅布団」が最適な理由

寝苦しい夏の夜。「汗の不快感で目が覚めた」「起きたら汗でびっしょりだった」ということもあるのでは?

そんな夏の不快な寝汗を最小限に留めるにはどうしたらよいのでしょうか? 五味クリニック院長で体臭・多汗研究所所長も務める、五味常明先生に伺いました。

季節にかかわらず、人間は寝る間に汗をかく!


当記事はFuminnersの提供記事です
五味先生によれば、睡眠時の汗は下記の4種類に分けられるそう。

/夏りばなにかく汗

¬瓦鮓ているときなどにかく汗

I袖い里箸にかく汗

さげ垢覆紐杏瑤陵廾によってかく汗

夏の夜は気温が高いため、他の季節に比べい硫糠性発汗に悩まされます。熱帯夜は200ml〜600ml、多い人は1リットルもの汗をかくことがあるのだとか。い隆世多い場合は、寝室の気温の調整で対応できますが、重要なのは,隆世覆里世噺淕先生。

「寝るためには、脳の温度を下げる必要があります。そのためにかくのが,隆澄これは、快眠には不可欠な汗なのです」(五味先生)

,隆世鬚かなければ、脳温が高いままでスムーズに入眠できません。例えば、入浴してすぐに寝るつもりでも、脳も含めて身体全体の温度が高い状態なので寝つくのに苦労することがあります。

夏はお風呂上がりにすぐエアコンの効いた部屋へ移動する人も多いと思いますが、そうしてしまうと汗腺が閉じて“必要な”汗をかけず、脳温が下がらないために寝つきが悪くなってしまうのだそう。

「脳温が高いまま寝ようとすると、身体が一生懸命温度を下げようとするので、余計にたくさん寝汗をかくことになります。入浴後、1時間ほど時間を置き、うちわや扇風機を使って自然に脳温を下げてから寝ると、,凌牡世肋なくなりますよ」(五味先生)

脳温を下げるには、外から冷やすことも効果的です。冷やしたタオルや保冷剤などを枕にして、入眠時に頭を冷やすと寝つきやすくなるそう。

ちなみに、五味先生いわく、ふかふかなベッドで寝ている人のほうが汗をかきやすいのだそう。

「身体には“半側発汗(はんそくはっかん)”という仕組みがあり、身体の一部が圧迫されていると、その反対側だけ汗をかくようになっています。例えば、背中側が圧迫されているならお腹側、左半身が圧迫されているなら右半身という具合です。蒸発しやすい方に汗をかくようになっているんですね。しかし、柔らかい寝具だと身体があまり圧迫されないため、身体全体に汗をかいてしまいます。布団と接して蒸発しにくい面にもムダな汗をかいてしまうのです」(五味先生)

この働きを利用して敷布団を固めにし、上掛けは圧迫感がなく汗が蒸発しやすいものにすると、効率的に体温を下げられ、結果的に寝汗の量を抑えられるそうですね。「汗っかきの人はいわゆる“煎餅布団”のような固めの寝具を使うと、身体が圧迫されてムダな汗が少なくなります」(五味先生)

寝る前に必ず水分補給!冷蔵庫には麦茶と牛乳を常備

眠っている間の汗が必要だということはわかりましたが、ただ汗をかくばかりでは、脱水症状になってしまう可能性も。だからといって、寝る前に水を飲み過ぎても夜中にトイレで起きてしまいそう……。どうするのが正解なのでしょう?

「まず、寝る前の水分補給は絶対に必要です。量の目安としては、喉の渇きが収まる量にプラス1、2口くらい。夜中にトイレで起きた時も、ひと口水分を補給して下さい。夜中にトイレに行きたくないからといってあまり水分をとらないと、脳梗塞や心筋梗塞につながる可能性もあります。また、朝起きたときもすぐに水分をとるようにしてください」(五味先生)

寝る前の水分はつい量をセーブしてしまいがちですが、脱水症状防止のためには飲んでも大丈夫そうですね。では、どんなものを飲めばいいのでしょうか。

「“汗をかく=スポーツドリンクを飲む”と思っている人が多いですが、それはビショビショになるほど汗をかいた場合の話です。寝る前に飲むなら、カフェインが少なく身体を自然に冷ましてくれる麦茶がよいでしょう。起きた時に飲むなら牛乳がおすすめ。牛乳に含まれるアルギニンという成分が血管内の水分を増やしてくれるので、脱水対策には非常に効果的なんです。飲むなら牛乳瓶1本分(約200ml)くらいが目安です」(五味先生)

朝の1杯はコーヒーという人も多いと思いますが、起き抜けの1杯は牛乳を飲む習慣をつけるとよさそうですね。

では、びっしょりと寝汗をかいてしまう人もいれば、まったくといっていいほどかかない人もいます。この違いは、何が影響しているのでしょうか。

「人間の汗腺は生まれつき約500万ありますが、そのうち実際に働いている“能動汗腺”は約半分の230万ほど。この能動汗腺の数により、汗のかきかたが変わってきます。能動汗腺は子どものころに汗をかくことで増えるのですが、最近は汗をかかせない親が多いため、能動汗腺が少ない子どもが増えてきているんです」(五味先生)

能動汗腺が少ないと、汗をかけないために身体の熱が発散できず、暑さに弱くなってしまうのだとか。部活中に熱中症になってしまう子どもが増えているのも、そうした背景が考えられるとのこと。

汗腺の機能が弱っていたり、汗腺が少ないことで暑さに弱くなると、寝ている間に熱中症になってしまうこともあります。しかし、五味先生は「汗腺の機能が弱っている人は、トレーニングで汗腺を鍛えれば、少しの汗でも体温の調整ができるようになり、汗のニオイも抑えられる」といいます。

入浴方法を工夫して汗腺を鍛えよう!

教えてもらった汗腺トレーニングの方法はこちら。

(1)43〜44℃の熱めのお湯を浴槽の1/3から半分くらいためる。

(2)四つん這いになり、両手は肘から手先まで、両脚はひざから下までを10〜15分ほどお湯につけ、手足浴をする。

(3)手足浴が終わったら、ぬるま湯を足して浴槽のお湯を36度ほどにし、今度は普通に10〜15分ほど湯船につかる。

能動汗腺の数が少ない人は、「熱中症体質」とも言えます。こうした人は、体温調節がうまくできないため、エアコンを使わないと熱中症になってしまう危険が。

「タイマー機能なども活用して、我慢せずにエアコンを使用するようにしてください」(五味先生)

毎日かいている汗がこんなに重要だったとは! 寝汗をかかないようにするのではなく、汗腺トレーニングなども取り入れて「よい寝汗」をかけるようになることが、気持よく寝るためには必要です。今年の夏は健康的に汗をかいて、ぐっすり眠りましょう!

 監修:五味常明(五味クリニック 院長)

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「普通の汗」「冷や汗」「脂汗」は全部同じ成分だった! 意外と知られていない、汗のメカニズム

 まだまだ暑い日が続く日本列島。汗っかきにとっては悩ましい季節だ。日中に外に出ようものなら、一瞬で汗だくになることも多い。噴き出る汗を何度も拭ううちにハンカチもびしょびしょになる。いっそ汗をかかない体がほしい――。そう思う人も少なくないだろう。
 しかし、汗の専門医として過去30年近くにわたって多くの患者を診てきた五味クリニック院長・五味常明氏は「汗は大いにかくべき」だと主張する。
 
「恒温動物であるヒトは、汗をかくことで体温調整をしているんです。もし汗をかかない体になると、代謝で発生した熱によって体温がどんどん上昇し、45℃前後で死に至ります」(同)
 
 五味先生によれば、汗の成分は99%以上が水。そこにわずかな量の塩分が含まれ、さらに微量なカリウム、マグネシウム、亜鉛、鉄、重炭酸イオンなどのミネラルや電解質が混じっているという。
 
「水に近ければ近いほど、体温調整の効率がよい汗です。よい汗の特徴はサラッとしていて、肌の上ですぐに乾く上に、におわないこと。逆に体温調整の効率が悪く、体に必要なミネラルを多く含むのが悪い汗で、ベトベトしている。舐めると、しょっぱかったり、酸っぱかったりします」

舐めて味がしたら、健康面で黄色信号なのだ。ところで、暑い時にかく汗のほかに、緊張した時にかく冷や汗や脂汗もある。これらも、同じ成分の「汗」なのだろうか?
 
「汗には、暑い時にかく温熱性発汗、緊張した時にかく緊張性発汗、ストレスを感じた時にかく精神性発汗、辛いものを食べた時にかく味覚性発汗の4種類があります。冷や汗や脂汗は緊張性発汗と精神性発汗に当たりますが、成分はどれも同じですね」
 
 どうやら、サラッとした「よい汗」をかくための体調管理に留意しつつ、暑い夏はあきらめて汗を拭き続けるしかないようだ。
「ちなみに、かいた汗は全部拭いちゃダメですよ。汗は皮膚上で蒸発することで体温を下げる働きを持っています。全部拭いてしまうと余計に多くの汗が出て、いつまでも止まらないことがあるんです」
 皮膚面は、常にしっとりとした状態に保つのがベストなんだそうだ。また、制汗剤はワキや足以外の場所に使用すると、熱中症の危険性が高まるそうなので、ご注意を。


http://woman.infoseek.co.jp/news/entertainment/cyzo_20160810_861231

多汗症についての相談(回答内容別)
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「汗をかくと痒くなる」は間違い!?メカニズムからみるアレルギーと汗の関係

「汗をかくシーズンは憂鬱……」
 
そんな風に感じるアトピー性皮膚炎の方は多いのではないでしょうか?
 
幼いころからアトピーに悩まされてきた私も、汗はずっと天敵だと思ってきました。病院で、できるだけ汗をかかないよう指導されてきた方も多いでしょう。しかし、最近の医療では「アトピーの人ほどたくさん汗をかくべき」と言われるようです。
 
 
汗のメカニズムから見る「アレルギーと汗の関係」を汗のスペシャリスト・五味常明先生に伺いました。

「よい汗」と「悪い汗」のメカニズム

汗には、体温を下げるための水の他、からだに必要なナトリウムやミネラルも微量に含まれています。汗がベタベタする原因となるのがこの水以外の成分ですが、実はさらりとしたよい汗にもこの成分は含まれているそうです。
 
五味先生によると、よい汗がさらりとしている理由は、からだの外に出たナトリウムやミネラルなどの血液の成分を、汗腺が再吸収するからだといいます。つまり、悪い汗がベタベタするのは、この再吸収の機能が働いていないからなんですね。
 
そして、よい汗をかくには「汗をたくさんかいて、かき慣れる」のが重要。汗をかき慣れたからだは再吸収の機能が高まり、においやベタつきのない汗の循環が生まれるのです。
 
では、その汗はアトピーのかゆみとどう関わってくるのでしょうか?

「汗をかくとかゆくなる」は悪い汗をかいているのが原因だった

アトピーの人の肌は常に乾燥している状態で、刺激に敏感になっています。
 
その肌が汗をかくとかゆいのは、刺激物となるナトリウムやミネラルを含む悪い汗をかいているから。体温を下げるために汗中の水が蒸発すれば、さらに分泌物だけ残ってかゆみが増します。できるだけよい汗をかくことは、においやベタつき防止だけでなく、アトピー肌にも必要なことだったんですね。
 
また、最近はクーラーのある生活で汗をかかない人が多いのも、アトピーを悪化させている原因の一つだと言います。きちんと汗をかくようになると皮脂が分泌され、肌の保湿力が高まるためです。かゆくなりたくないと思うなら尚のこと、汗を怖がらず、「よい汗をたくさんかくトレーニング」をしていきましょう。

体の芯を温めてかく汗で汗腺トレーニング


 
よい汗をかく方法は、からだの表面ではなく、体内からじわじわと温めて汗腺を鍛えること。岩盤浴や足湯、ヨガなどを行って、「汗をかく訓練」をしましょう。汗腺トレーニングをすることで、普段の生活では必要な時に必要なだけ出るよい汗をかけるようになります。
 
また、汗は出るだけでは意味がありません。よい汗には「再吸収」や「体温を下げるための蒸発」が必要なため、湯船に首までつかるような汗のかきかたでは汗腺トレーニングにはならないのです。
 
汗をたくさんかいて蒸発させる。この循環を意識して、汗腺トレーニングをしてみてくださいね。

敏感肌の悩み「あせも」は皮膚の専門家に相談を

悪い汗をよい汗に変えても、アレルギーのある敏感肌にとって悩みになりやすいのは「あせも」。あせもは、汗の成分のせいだけの問題ではありません。汗腺トレーニングを行うとともに皮膚科で治療を受け、対策を練っていきましょう。トレーニングと治療を平行して行うことで、少しずつあせもにも強い肌に変わっていくはずですよ。
 
さて、「アレルギーと汗の関係」はご理解いただけたでしょうか?
 
汗は、体温調節や肌の保湿としてだけでなく、アレルギーの改善としても私たちの生活になくてはならないものです。汗を味方につけて、今日からアレルギーと上手につきあう生活を始めてみませんか?



大人すはだ


 

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におわない「よい汗」に変えるために、日々気をつけたいポイント5つ

夏になると、強い日差しのなかで、アクティビティを楽しむ機会も増えます。思い切り楽しみたいところですが、ネックになるのが汗。
 
知らないあいだににおっていないか……と不安になってしまっては、何をしていても満足に楽しめません。そこで、においが気になる悪い汗を、よい汗に変えるために、日々の暮らしで気をつけたい5つのポイントをご紹介します。
 

1.身体を動かして汗腺を鍛える
サラサラの汗になるための最も大切なポイントは、汗腺を甘やかさないこと。クーラーの中にいて汗をかかない生活を続けると、汗腺が退化し、においの強い悪い汗をかくようになります。筋力トレーニングより、じわりと汗をかくヨガなどがおすすめ。

2.酢(クエン酸)でニオイ防止
お風呂にクエン酸の多い醸造酢や黒糖酢をスプーン1〜2杯入れて浸かりましょう。汗腺(汗を分泌する管)からクエン酸が染みこみ、においの元となる乳酸やアンモニアの排出をストップさせてくれます。毎日スプーン1杯の酢を飲むことも、汗のにおい対策に有効です。

3.お風呂で汗腺トレーニング
42〜43度の熱めのお湯を20cmほど湯船に張ります。湯船に入浴イスなどを入れ、楽な姿勢で「ひじから先の手」「膝から下の足」をつけ5分ほど待機。たくさん汗が出てきたら、水を足してお湯の温度を36〜37度に下げ、半身浴か全身浴でゆったりと浸かります。
お風呂を出た後は、すぐに服を着ず、できるだけ汗を乾かすようにしましょう。この繰り返しが、汗腺のトレーニングになります。2〜3週間続けると、効果が実感できるはずです。

4.よい汗をかく食事をする
ホルモンを整える食事を摂ることが大切。女性の場合、女性ホルモンに近いとされるイソフラボンの多い大豆製品を多く摂りましょう。汗をかいた後の水分補給には、豆乳がおすすめです。

5.   上手に水分をとる
暑い日に冷やした飲み物を飲むと、悪い汗がたくさん噴き出します。できるだけ常温のミネラルを含んだ水を飲みましょう。汗だけでなく、夏バテの疲労回復もしたい方には、ミネラル水ではなくミネラル炭酸水がおすすめです。

また、寝ている間も汗はたくさんかくもの。寝る前に水分をしっかり摂ることが、お肌の乾燥を防ぐ上手な汗のかきかたポイントといえますよ。

汗の拭き方のコツ
汗をかいたらすぐに拭く。これはにおい菌の繁殖をおさえる鉄則です。しかし、汗が出ているということは、体温を調節しようとしていることでもあります。汗が出るたび拭き取ってしまっては、より多くの汗が出る原因になるでしょう。流れ落ちる汗だけタオルで吸い取り、肌はしっとりと湿った状態に保つのがベストです。
汗のにおいが気になる時は、汗拭きシートを使うのも効果的ですが、水に濡らしたタオルで拭くだけでも効果大。におい成分は水溶性のため、水に溶かしてしまえばにおいの大幅な軽減につながります
ただし、あせもになりやすい敏感肌の方は、汗をきちんと拭き取ること。ごしごし拭くと、汗腺を傷めてしまうので、やさしく吸い取るイメージで汗を拭きましょう。

汗腺は「天然のエアコン」。汗は夏のお肌の味方
近年は、汗をかかない人が増えています。小さいころからクーラーのきいた部屋で過ごし、運動をしない子どもが増え、汗をかかない生活に慣れてしまっているためです。結果、突然の暑さに対応できず悪い汗をかいてしまう……お肌のトラブルやにおいの悩みを抱えている人が増えている背景には、そんな文明の進化も関係していたのです。

では、これまで汗をかかない生活をしてきた人はどうすればよいのでしょうか?

それは、これから
汗腺のトレーニングをして、汗をかく体質をつくっていくことが大切です。これまでつまっていた汗腺が開けば、皮脂成分の分泌もスムーズになり、なめらかでしっとりとしたお肌も保ちやすくなります。

汗は夏の肌の大敵ではありません。人間の体に備わった、自在に体温調節ができる「天然のエアコン」なのです。

汗を味方につけて、夏の美肌ライフを今日から始めてみませんか?

大人すはだ
 


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この夏「いい汗」かくための処方箋【前編】汗腺の仕組みと悪い汗の怖さ

http://mainichi.jp/premier/health/entry/index.html?id=20150706med00m010009000c
 毎日新聞 医療プレミア
 

汗をかけないと、変温動物になる!?

 人間は、代謝により食物などの栄養を「燃焼」することで常にエネルギーをつくっているが、筋肉を動かすなどの運動に使われなかったエネルギーは熱に変わる。汗をかけないと、この熱が体の中にこもり、自律神経やホルモンの中枢が集まる脳にダメージを与えてしまう。それを避けるため、脳は代謝を落として自らを守ろうとする。しかし、低代謝になるとエネルギー不足で疲れやすかったり、低体温になったりして、さまざまな症状が引き起こされる。


 低体温とはどんな状態か。多くのケースでは、朝起きた時の体温は35度くらいなのに、外気温が上がると37度くらいまで上がる。普通の人に置き換えると37度の微熱が39度の高熱になったのと同じくらいの変化だ。2度も体温が上がると熱中症のような状態と言える。しかし低体温の人はクーラーの利いた部屋に行くと再び35度くらいに戻るという。低体温以外の人ではこうした大きな変動は起こらない。五味院長は「低体温の人は体温が一定しない。人間は恒温動物なのに、変温動物化している」と指摘する。体温が上下すると脳の温度も不安定になるため、自律神経失調症になったり、女性であれば生理周期が崩れたりする。

「いい汗」「悪い汗」とは


汗腺の再吸収の仕組み
 ところで、汗の原料は何かご存じだろうか。実は皮膚血管の中を流れる血液だ。血液には赤血球などの血球や、人間にとって大切なナトリウムやカリウムといったミネラル、臭いの元になるアンモニアなど代謝によって生じた老廃物が含まれている。これらが全て出てきてしまっては大変だ。そこで汗腺はまず、血球を除く血漿(けっしょう)をくみ取り、血漿に含まれるミネラルの多くを血管に戻し、残りを汗として体外に出している。この機能は「汗腺の再吸収」と呼ばれ、「いい汗」と「悪い汗」の分かれ道になっている。

 再吸収がしっかり機能していれば、純粋な水に近いサラサラしたいい汗をかくことができる。ところが、うまくミネラルや老廃物などを戻せないとネバネバして臭いのある悪い汗になってしまう。いい汗は小粒で蒸発しやすく、少ない量で体温を下げられる。一方、悪い汗は大粒になりやすく蒸発もしにくいため、より多くの汗、つまり血液を使わなければならず、体力を消耗しやすい。

 なぜ、こうした悪い汗が出るのだろうか。人間には300万〜400万個の汗腺があると言われている。しかし、現代のエアコン漬けや運動不足の生活習慣が汗腺の休眠を助長し、実際に働いている「能動汗腺」は普通の人で半分くらいという。働いていない汗腺はどんどん機能が低下する。能動汗腺が少ない人は、体温を下げようとするとそれぞれの汗腺が多量の汗を出さなければならないため、再吸収が間に合わず一気にどっと汗が出て悪い汗になりやすいのだ。

悪い汗が熱中症を招く

 これからの季節、注意しなければならないのは熱中症だ。熱中症は症状の軽い順に以下の4段階に分類されるが、悪い汗をかくと熱中症の各症状が出やすくなってしまうという。

・熱失神…汗を出すために皮膚の血流が多くなり、一時的に脳の血流が少なくなって酸素が脳に行き渡らず、めまいや立ちくらみが起きる症状。悪い汗をかく人は大量の汗を出さないと体温を下げられず、より多くの血液を皮膚血管に回さなければいけないので熱失神になりやすい。

・熱けいれん…悪い汗にはミネラルが多く含まれる。発汗で神経伝達に必要なミネラルが失われ、手足などの筋肉がけいれんする。

・熱疲労…悪い汗は大量の血液を使うため、脱水状態となり、頭痛や吐き気、けん怠感が出てくる。

・熱射病…脱水症状が進み体の水分が足りなくなると、血液を皮膚ではなく脳や内臓に回すため、汗が止まってしまう。そうすると体温を下げられなくなり、意識がなくなるなどの脳障害を引き起こす。

多汗症についての相談(回答内容別)
多汗症についての相談(質問内容別)

さらさらした「いい汗」が脳の働きを守っています

 夏は汗の季節。シミになったい、べとついたり、何かと面倒なことが多いもの。でも一方で、運動や岩盤浴などで汗をかくとすっきり爽快になる。汗をかくのが体にいいことなのは間違いないだろう。
 そもそも人間は、どうして汗をかくのだろう? こんな素朴な疑問を、汗治療の専門家、五味クリニック院長の五味常明さんに尋ねてみると、意表をつく答えが返ってきた。
「ヒトが汗をかくのは、脳のため。いい汗をかけなければ、脳もうまく働きませんよ」
 脳、ですか? これはまた意外なところとお話がつながったものだ。どういうことなのか詳しく聞いてみよう。


人類の脳が発達したのは汗のおかげ!?

 人間という生き物の特徴が、並外れて高性能の脳にあるのは、だれもが認めるところ。実は、進化の過程でヒトの脳がここまで発達したのは、汗をかく能力と深い関係があるという。
「脳は、高温に弱い器官。適温は37℃くらいです。でも筋肉や内臓は、活動すると熱を発するので、脳の適温を保つには常に放熱する必要があった。人体が汗腺というしくみを身につけ、汗をかいて体温を下げられるようになったから、脳がここまで発達できたのですよ」
 ほぉ〜。ということは、汗をかくのは人間だけなのですか?
「ええ、体温調節機能として全身から汗を出すのは、人体固有のメカニズムです」
 人間以外の動物、たとえば犬は、運動して体温が上がったとき、口を開けて唾液を蒸散させ、体温を下げようとする。水分を分泌する部分が口腔内に限られているので、蒸散の効率を上げるために口を開けるのだ。
 人間は全身の汗腺(エクリン腺)から汗を出すことで、非常に効率よく体温調節できる。
「この温度調節機能のおかげで、大きな脳がオーバーヒートせずにすむのです」

(人体が汗をかくのは、熱に弱い脳を冷やすため)
脳はオーバーヒートすると誤作動しやすい。人間の巨大な脳を維持するには、熱を逃がすしくみが不可欠。人体は、汗の気化熱によって体温を下げ、脳を守っている。犬は汗をかけないので、口からの蒸散を促すために口を開ける。


「汗っかき」と思う人は"いい汗"がかけていない

「汗の原料は、血液です」と五味さん。エクリン腺は毛細血管と隣接していて、血液中の水分が直接染み出てくる。「水分は、体にとってとても貴重なもの。それを放出してまで体温を下げるのだから、いかに温度調節が重要かわかるでしょう」
 ただし、染み出た水分中には、ミネラルなどの有用な成分も含まれている。そこでエクリン腺は、水分からミネラル成分を再吸収し、極力真水に近い状態になった汗を放出する。
「ところが最近は、汗腺の機能が弱っている人が多いのです」
 体の機能は、使わなければ劣化する。エアコン完備、運動不足といった条件が重なって汗をかく機会が少ない人は、エクリン腺が休眠状態に入ってしまうという。特に、下半身など脳から遠い部位が衰えやすい。
 するとどうなるか。まず、働いているエクリン腺の総数が減る。残ったエクリン腺は、埋め合わせるために大汗をかかなくてはいけない。だが、稼働しているエクリン腺も、ミネラル回収機能が衰えているため、ミネラル分が濃くて粘り気の強い汗が、上半身中心に出てくる。
 粘度の高い汗は、大粒になってだらだら流れるため蒸発しにくく、体温を下げる機能が低い。見た目には、顔や首などに大汗をかいているのに、体温(特に脳の温度)が下がらない。だからもっと汗が出る……という悪循環になる。
「汗を気にしている人はたいてい、この悪循環に陥っています。汗の量が多いのではなく、いい汗がかけていないのです」
 体温を下げにくい"悪い汗"は、「額に500円硬貨が張り付くほど粘度が高い」と五味さん。張り付いた人は、運動や入浴、エアコン断ちなどで汗をかく練習をして、いい汗がかける体を目指しましょう。

(エクリン腺は「濾過装置」 水分を分泌、ミネラルは回収)
汗を出すのは、全身に数百万個あるエクリン腺。隣接する毛細血管をろ過して、汗を作る。一緒に染み出たミネラルなどの有用な成分を再吸収することで、99%以上が水分でできた汗となる。

(いい汗は小粒でさらさら 素早く蒸発する)
いい汗 エクリン腺が元気な人の汗は小粒でさらさら。なめても味がしない。すぐに蒸発して体温を下げるので、汗が引くのも早い。
悪い汗 エクリン腺が弱った人の汗は大粒で蒸発しにくく、体温が下がりにくい。粘度が高く、額に500円硬貨が張り付く。舐めると塩味。



日経ヘルス 2013年9月号

多汗症についての相談(回答内容別)
多汗症についての相談(質問内容別)

ダラダラ、じっとり…。夏の不快な汗悩み

汗には悪い汗といい汗があるんです

「人は汗が蒸発するときの気化熱で熱を放出して体温調節をしています。ですから、夏になれば汗をかくのはあたりまえ。いい汗なら不快ではないし、意識することすらないくらいですよ」
 と五味さん。いい汗は無味無臭で、水に限りなく近く、サラサラしていて小粒。皮膚表面で蒸発しやすく、効率的に体温調節できる。一方、悪い汗はしょっぱくて、ネバネバしていて大粒。蒸発しにくいため体温調節効果が低く、ただ流れるだけの"ムダ汗"になる。
「いい汗と悪い汗の明暗を分けるのは汗腺。汗腺は人間だけがもっていて、進化の過程で脳を熱から守るために、最後につくられた器官です。そのため発展途上にあり、使わないとすぐに退化してしまうんです」
 冷房の普及や交通機関の発達による運動不足などにより、汗をかく機会が激減。その結果、休眠状態の汗腺が増え、汗をうまくかけない現代人が急増した。汗をうまくかけないと、体は自衛手段としてなるべく熱が出ないように代謝を抑制。体温が低くなり、冷え性に陥ってしまう。
「冷え性の人は、暑くなってもあまり汗をかきませんが、ある程度の暑さになると、突然、大汗をかき出します。ベトベトした悪い汗で、体に必要なミネラルも出てしまうので、慢性疲労や熱中症の原因にもなります」
 さらに加齢によって活動する汗腺の数が減ってくると、偏った汗のかき方になってくる。
「汗腺は下半身から働きが悪くなるため、代償的に上半身の汗が多くなります。更年期に首や顔に集中して汗をかくのはそのため。また、女性ホルモンが低下して男性ホルモンが優位になることで多汗になり、ホットフラッシュを加速させます」
 いい汗をかくには積極的に汗腺を鍛えるトレーニングを行うといい。といっても入浴法を少し工夫するだけでOK。まずは、43〜44℃の熱めのお湯を少なめに張った浴槽に四つんばいになり、両手の肘から先と膝から下だけをつける手足高温浴を10〜15分。その後、ぬるめのお湯を足して10〜15分半身浴。
「汗腺は未完成の器官のため退化しやすい反面、訓練すると短期間で機能を回復しやすいのです。運動不足の人でも、3週間続けると、休眠している汗腺の30%が目覚めます」

脇汗は精神的な緊張からくるものです
 
 夏の不快な汗といえば脇汗だが、これは体温を調節する汗とは別もの。
「脇汗は精神性発汗。額や手のひら、足の裏にかく汗もそう。ストレス社会に生きる現代人にとても多い汗です」
 精神性発汗は、まわりの人を気遣って緊張するがゆえの汗。気にすれば気にするほどかいてしまう。
「ですから一番の対処法は開き直ること。自分は人のために汗がかける。いい人なんだってね。応急処置としては、汗をかきたくない部分を圧迫することで、汗のコントロールが可能です」
 夏になると寝汗をかいて困るという声も高いが、寝汗にも善し悪しがある。
「睡眠は、毎晩自分の体温を下げてプチ冬眠しているようなもの。寝入りばなに生理的なよい汗をかくことで、脳が落ち着き熟睡できるのです。ところが、寝る時に脳の温度が上がっていると、たくさん汗をかかないと平熱に戻れず、濃度の高い悪い汗をかきます」
 その原因となっているのが冷房。お風呂に入ったあと、ほてった体をさまそうと、すぐに冷房の部屋に入ってしまいがちだが、これが悪い汗の元凶に。
「冷房で皮膚の温度が急激に冷やされると、皮膚のセンサーが汗を止めるように脳に指令を出します。しかし、体の深部温度は高いままなので、眠っている間に大汗をかくのです。風呂上がりは、タオルで軽く水気をふき取って、自然に汗が引くのを待ちましょう」
 寝ている間中、漏れるようにかく汗は、体力が弱っている時にかきやすい。結核などの病気が隠れていることがあるので、続くようなら内科に相談を。

脇汗や顔汗は圧迫で抑制
脇汗はぎゅっと脇を閉めるといい。顔汗は胸の上の肋骨を両手で強く押す。一時的に汗が引くことでホッとして汗が減少する。

入浴後のうちわが寝汗を防ぐ
お風呂から上がったら、うちわでクールダウンし、汗を十分に蒸発させて脳の温度を下げて寝ると、悪い寝汗をかかず熟睡できる。



マリソン 2013年8月号 「大人の保健室」 より

多汗症についての相談(回答内容別)
多汗症についての相談(質問内容別)

あなたの汗は、「良い汗」? 「悪い汗」?

「良い汗」と「悪い汗」の違い

 汗にはゆっくりじんわりと出る「良い汗」と、急激な温度差で大粒の汗がドトっと出る「悪い汗」があります。「良い汗」は、サラッとして臭わず小粒で限りなく水に近い汗です。「悪い汗」は、ベトベトして臭う、大粒でミネラル分が多い汗です。



悪い汗が出る原因

 運動不足やクーラーに頼る生活による汗腺機能の低下が、「悪い汗」をかく原因といわれています。
 通常、体温が上昇すると血液から水分とミネラルが汗腺に取り込まれ、体に大切なミネラルのみ血液に再吸収され、水分と塩分だけは「良い汗」として放出されます。しかし、汗腺が上手に働かないと、ミネラルが血液に再吸収されずに水分と塩分と一緒にベタついた「悪い汗」として放出されてしまいます。悪い汗は、体に必要なミネラル分を血液から奪うため、慢性疲労や熱中症の原因にもなります。また、ミネラル分の多い汗は体温調節をうまく行えないため、免疫力や腎臓機能を低下、自律神経失調症なども引き起こします。



豆知識

あなたの生活習慣をチェック

チェックマークが多い人ほど、悪い汗をかく可能性が高い。

□クーラーが効いた部屋で過ごすことが多い。
□眠りが浅く不眠気味。
□水分をあまり摂らない。
□お風呂よりシャワーで済ませることが多い。
□運動をしていない。
□肥満気味。
□姿勢が悪い。
□冷え性。
□ストレスの多い生活をしている。
□タバコを吸っている。



対策1 入浴方法の見直し

 汗腺は使わなければ退化し、退化すると「良い汗」はかけません。そこでおすすめなのが、毎日の入浴で汗腺を鍛える「汗腺トレーニング」です。
 まず初めに「手足高温浴」を行います。43〜44℃の熱めのお湯を少なめに張った浴槽に、両手の肘から先と、両足の膝から下だけを10〜15分浸します。バスチェアを使って、ちょっと前かがみで行えば楽にできます。その後、ぬるめのお湯を加えて湯の温度を37〜38℃ぐらいにし、「半身浴」をします。みぞおちまでお湯に浸かり、10〜15分ぐらい温まると良いでしょう。

汗腺トレーニングの注意点

●入浴後にクーラーを使って体を冷やすのはNG。窓を開けて換気をして、うちわや扇子であおぐなどゆっくりと平静な状態に。
●入浴前と入浴中・入浴後の水分補給が大切。入浴前はしょうがドリンクやしょうが紅茶、リンゴ酢を、入浴中や入浴後はミネラルウォーターがおすすめ。



対策2 生活習慣・食生活の見直し

 汗をかくべき夏に十分発汗せず、年中、クーラーの効いた部屋で一定の温度で暮らしていると、発汗を刺激するセンサーも弱ってしまいます。クーラーを使用する場合は、外気温との差を5℃以内に抑えましょう。
 また、発汗を促し汗腺機能を高めるしょうがなどの食材を取り入れることも大切。すりおろしたしょうがに蜂蜜を加えてお湯で溶いた「しょうがドリンク」がおすすめです。



Bon Vivant 2012年 vol.81


多汗症についての相談(回答内容別)
多汗症についての相談(質問内容別)

Q3 悪い汗は、夏バテの原因になるって本当?

A 水分とミネラルを失い夏バテを招きます

 Q2でも触れたように、悪い汗をかくと水分と共に、体に必要なミネラルが多量に失われます。すると疲れやすくなるほか、夏バテや熱中症を招きます。

 また悪い汗で失われるミネラルは、代謝に不可欠な成分。悪い汗をかくことで代謝機能が低下し、、夏でも冷える体になるだけでなく、太りやすい体質になってしまいます。
 さらに悪い汗をかき続けると、汗に含まれる免疫グロブリンの量が低下し、かぜのウィルスや細菌などへの抵抗力が弱まってしまいます。

 汗は、においやべたつきの原因として嫌われがちですが、実はそれは「悪い汗」だから。「よい汗」は、体温調節機能を高めて熱中症や夏バテを防ぐだけでなく、免疫力や代謝を高めるなど、健康な体づくりに欠かせないものなのです。

悪い汗が招く悪影響

・夏バテ・熱中症
・免疫力の低下
・冷えやすい
・太りやすい


セルフドクター Vol.061


多汗症についての相談(回答内容別)
多汗症についての相談(質問内容別)

Q2 「よい汗」と「悪い汗」があるって本当?

A 「よい汗」をかくと汗臭さはなくなります

 汗には、においのない「よい汗」と、におう「悪い汗」の2つがあります。
 汗を出す汗腺は、血液中の血漿から汗をつくり、発汗します。その際、血漿に含まれるナトリウムやマグネシウムなど、体に必要なミネラルは、濾過して血管に戻しています。このろ過機能がきちんと働いているのが「よい汗」で、Q1で触れたように99パーセントは水分です。
 しかし、汗腺の濾過機能が鈍ると、ミネラルを血管に戻すこと(再吸収)ができず、汗と共に多量に排出してしまいます。これが「悪い汗」。それぞれの汗の特徴は以下の通りです。
○よい汗…さらさらしていて蒸発しやすいため、少ない汗で効率よく体温調節ができる。少量の塩分を含み、皮膚を酸性に保つ。雑菌の繁殖が抑えられ、においは発生しにくい。
○悪い汗…べたべたしていて蒸発しにくいため、体温調節がうまく行われず、だらだらと汗をかく。ミネラルを多く含み、皮膚をアルカリ性にする。雑菌が繁殖しやすいため、においを発生しやすい。
 現代人は、「悪い汗」をかきやすくなっていると言えます。その原因は、汗をかくことが減り汗腺が衰えたことです。汗腺は、人間の進化の過程で最後につくられた未完成の器官といわれ、全体の約半分は「休眠汗腺」といって通常は働いていません。汗をかかない生活をしていると、さらに汗腺は退化し「休眠汗腺」を増やしてしまうのです。悪い汗は、さまざまな不調の原因にもなります(Q3参照)。よい汗をかく体質に改善しましょう(Q7参照)。



よい汗のメカニズム

汗腺の機能がよいため、汗腺に取り込まれたミネラルが血液中へスムーズに再吸収される。

よい汗の特徴
・汗の粒が小さい
・さらさらしている
・蒸発しやすい
・じんわり出る
・必要に応じてかく

悪い汗のメカニズム

休眠汗腺が増えて機能が低下しており、汗腺に取り込まれたミネラルが再吸収されず、汗と共に出てしまう。

悪い汗の特徴
・汗の粒が大きい
・べたべたしている
・蒸発しにくい
・一気にどっと出る
・だらだらかく


セルフドクター Vol.061


多汗症についての相談(回答内容別)
多汗症についての相談(質問内容別)

サラサラした「いい汗」とベタベタした「悪い汗」

 通常の汗臭さとは別に、血管に戻すためのろ過機能である『汗の再吸収』がきちんと働かずに、血しょうのごく微量の成分が汗として排出されてしまう場合があり、これが『ニオイの元』になります。「血しょう成分の多くを再吸収して水に近い「いい汗」、再吸収できなかった汗を「悪い汗」と私は呼んでいます」〈五味先生〉。     
「いい汗」は水のようにサラサラしているので蒸発しやすく、ニオイが発生しません。しかし、「悪い汗」はベタベタしているので蒸発しにくく、ニオイの元になります。


「いい汗」と「悪い汗」の比較表

いい汗悪い汗
・汗腺の再吸収が働き、ミネラル等の栄養成分が血液中に戻る・汗腺の再吸収が不十分なため、栄養成分やアンモニアが汗に含まれる
・小粒で濃度が薄い・大粒で濃度が濃い
・水に近くさらさら・ねばねば、べとべと
・蒸発しやすい→体温調節の効率がよい ・蒸発しにくい→体温調節の効率が悪い
・菌が発生しないので、ほぼ無臭・菌が発生しやすく、ニオイが発生
     ・ミネラルが排出され、夏バテの原因に

多汗症についての相談(回答内容別)
多汗症についての相談(質問内容別)

節電の夏に学ぶ「正しい汗」のかき方 暑さ乗り切る智恵の数々

【五味院長取材記事・番組紹介】
BIGLOBEニュース
節電の夏に学ぶ「正しい汗」のかき方 暑さ乗り切る智恵の数々
http://news.biglobe.ne.jp/economy/0702/jc_120702_7592528958.html

今年もうんざりするような暑い季節の到来だ。熱中症にも夏バテにも負けず、節電の夏を乗り切りたい。こまめな水分補給や睡眠はもちろんだが、ほかに手頃な対策はないものか。

多汗症についての相談(回答内容別)
多汗症についての相談(質問内容別)

汗をかかないと人間の汗腺は機能が低下。汗の臭いの元凶は「悪い汗」をかくこと

 老若男女を問わず、自分の体の臭いが気になる人は多いもの。消臭・防臭関連商品がよく売れていることからも分かるように、とりわけ現代人は臭いに敏感になっているようです。そこで今回の特集では、これからの季節に特に気になる汗の臭い、中年以降の人にとっては他人ごとでない加齢臭、口から発する口臭の三つについて徹底解剖します。

 「汗臭い」「汗まみれ」「汗っかき」。世の中の「無臭志向」も手伝い、近年、汗は汚いものの象徴ととらえられているきらいがあります。しかし、汗は私たち人間の体温が上がりすぎないよう調節する大変重要な役割を果たしている存在です。

 しかも、汗を分泌する汗腺を人間ほど発達させた動物はほかにありません。これは汗が人間の進化と密接にかかわっているためです。人間は他の動物と比較にならないほど中枢神経を発達させました。中枢神経を司るのは脳。しかし、脳は体の他の部位以上に高温に弱いため、その大切な脳を温度の変化から守るために、人間は汗腺を発達させてきたと考えられています。つまり、汗は人間を人間たらしめている存在だとさえいえるのです。

「良い汗」とは…
○さらっとしている
○汗の粒子が細かい
○臭わない
○目に入っても痛くなく、味がしない
○汗をかいた後、すっきりとした爽快感がある

肌の上ですぐ乾く。必要な量が速やかに出て体温調節に効果!

「悪い汗」とは…
○ベトベトしている
○汗の粒が大きく、だらだら流れる
○汗臭い
○しょっぱい、すっぱい
○汗をかいた後、疲労感がある

蒸発しにくく、体温調節の効率が悪い!



SALUTE [サルーテ]  2011年6・7月号より


多汗症についての相談(回答内容別)
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いい汗か悪い汗か?

ゲンダイネットで五味院長が、「いい汗と悪い汗」について解説していますので、ぜひご覧下さい。

http://gendai.net/articles/view/kenko/132120

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よい汗はサラサラしていてすぐに乾く

体臭と密接な関係にある汗について、もう少し話を続けましょう。エクリン腺から出る汗は、次のような仕組みで分泌されます。


体温が上昇すると、血液からミネラル分と水分が汗腺に取り込まれます。ただし、このとき、体にとって必要なミネラル分は血液に再吸収され、水分とわずかな塩分だけが汗として皮膚面に排出されるのです。これが、本来の汗であり、「よい汗」」といえます。


血液への再吸収機能がうまく働いているよい汗ほど、より水に近いサラサラの汗になります。さらに、水に近いので蒸発しやすく、気化熱による体温調節もスムーズに行われることになるのです。


ところが、汗腺の機能が鈍って、ミネラル分を再吸収せず、水分と一緒に体外に排出される汗は、ベタベタしていて蒸発しにくく、体温調節機能がうまく働きません。


現代人がかく汗のほとんどは、この「悪い汗」といえます。肉中心の食生活や生活環境・人間関係におけるストレスの他、運動不足に加えて汗をかく習慣がないことが悪い汗をかく大きな原因です。


とくに、エアコン完備のような環境にいると、本来の働きを忘れた汗腺に老廃物や角質がたまり、汗をかいたときに、これらの不純物も一緒に排出してしまうのです。


不安や緊張などによる「精神性発汗」も、突発的かつ大量にかくため、ミネラル分の再吸収が追いつかず、悪い汗となります。


また、よい汗は蒸発しやすく、また少量の塩分を含んでいるので皮膚表面を酸性に保ち、皮膚常在菌の繁殖を抑えてくれます。したがって、よい汗をかいている分には、体はそれほど臭くなりません。


しかし、悪い汗はベタベタして蒸発しにくく、ミネラル分を含んでいるため、皮膚表面をアルカリ化してしまいます。アルカリ性の環境下では皮膚常在菌が繁殖しやすく、汗のニオイが強くなってしまうのです。


悪い汗は臭いとなると、自分の汗が「よい汗」か「悪い汗」か、気になるところです。


そこで、簡単なチェック法を教えましょう。使うのは、赤色のリトマス試験紙です。汗にリトマス試験紙をつけ、酸性であれば試験紙の色は変化しませんが、アルカリ性であれば試験紙は青く変化します。大まかな目安としては、青ければ「悪い汗」、色が変わらなければ「よい汗」ということになります。一度試してみてはいかがですか。







五味常明著『気になる口臭・体臭・加齢臭』(旬報社)より


気になる口臭・体臭・加齢臭


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サラサラ汗で、夏をさわやかに乗り切ろう

汗の種類は2種類

 一年で最も気温が高い8月は、汗をかく機会が多く、汗のべとつきやにおいが気になる時期。ところで汗には、2つの種類があることをご存知ですか? 皮膚には汗が出る汗腺が2種類あり、エクリン腺から分泌から分泌される汗とアポクリン腺から分泌される汗があるのです。
 エクリン腺は、唇と、爪でおおわれている皮膚以外、ほぼ全身の皮膚にあります。ここから分泌されるのは「体温調節」のための汗。人間は、常に37℃前後の体温を保ち続ける恒温動物なので、体温が上がりすぎても、下がりすぎても体にダメージを与えてしまいます。そのため、汗をかいて皮膚から汗を蒸発させることで、皮膚の熱を奪い、体温を下げているのです。
 辛いものを食べたとき、ひたいや鼻の頭にかく汗も、エクリン腺から分泌されるもの。ちなみに、緊張したり、驚いたときに手のひらや足の裏、わきの下にかく汗も、エクリン腺から出るものです。
 一方、アポクリン腺は、わきの下の皮膚の毛根部に多くある汗腺で、まれに耳の中やおへそのまわりなどにもあります。こちらは、もともと異性をひきつけるフェロモンのような役割を担っており、いわゆる"体臭"のもととなる汗を分泌します。アポクリン腺の数は、人種や個人によっても差がありますが、食生活の欧米化などにより、日本人の10代、20代のアポクリン腺は20年前に比べて増加、においも強くなっています。においが心配な場合は専門医に相談し、最適な治療法のアドバイスを受けましょう。

汗が出るメカニズム

 夏の暑い日、「汗をかいた」と感じるときの汗は通常、エクリン腺から分泌されています。ではここで、そのメカニズムについて簡単に説明しておきましょう。
 気温が上がり、皮膚の温度が高くなると、皮膚の温度センサーが「温度が上がった」という情報を、皮膚の知覚神経を通じて脳に伝えます。その情報が、体温の調整をつかさどる脳の視床下部に到達すると、「汗を出せ」という指令を、エクリン腺に発します。
 エクリン腺は、皮膚の下に糸を巻きつけたような形の分泌管があり、皮膚表面に向かって汗を出す通路があります。脳から汗を出す指令を受けると、エクリン腺の細胞がはたらき、周囲の毛細血管から血漿(血球成分を除いた血液の液体部分)をくみ取り始めます。ただし、血漿にはナトリウムなど体に必要な成分が多く含まれているため、そのまま体の外に出すわけにはいきません。そこで、汗を出す通路の出口付近にある導管と呼ばれる場所で、体に必要な成分を血管に戻す"再吸収"が行われ、残りの水分を体の外に汗として出しているのです。

"よい汗"と"悪い汗"

 エクリン腺から出る汗には、"よい汗"と"悪い汗"があります。
 よい汗とは、小粒で水のようにサラサラ。皮膚の上で蒸発しやすく、効率よく体温調節ができるため、長く汗をかき続けることがありません。スポーツ選手など、汗をかく機会の多い人ほど、このタイプの汗が出ているようです。
 一方、悪い汗の方は、大粒で濃度が濃くベトベト。皮膚からなかなか蒸発しないため体温調節がしにくく、いつまでもダラダラと流れ続けてしまいます。また、汗自体がにおうのも悪い汗の特徴です。
 悪い汗をかく人は、ふだん、汗をかく機会が少ない場合がほとんど。汗腺の機能の低下が原因と考えられます。汗腺の機能が低下すると、前述の再吸収がきちんと行われないため、汗の中に血漿の成分が多く含まれたままになってしまい、汗のべとつきやにおいの原因となってしまうのです。


よい汗と悪い汗の違い

よい汗 ・汗をかいてもサラッとしている
    ・汗の粒子が細かい
    ・におわない
    ・目に入っても痛くなく、味がしない
    ・すっきりと爽快になる

悪い汗 ・汗がベトベトする
    ・汗の粒が大きくダラダラ流れる   
    ・汗くさい
    ・しょっぱい、すっぱい
    ・汗をかくと疲労感がある

よい汗は……
○肌の上ですぐに乾く
○限りなく水に近い
○速やかに、必要な量が出て体温を調節する

参考資料/『汗をかけない人間は爬虫類化する』(祥伝社)

よい汗をかくための方法

 サラサラのよい汗をかくためには、“汗腺トレーニング”が有効です。まず、熱めのお湯に、ひじから先とひざから下だけをつける手足高温浴を行いましょう。脳から遠い足や腕の汗腺の機能は低下しやすいので、その部分の汗腺を積極的にトレーニングすることで汗腺の機能を高めることができます。
 次に、ぬるめのお湯につかる微温浴で、手足高温浴で高まった交感神経を安定させてください。このとき、発汗作用のある酢をコップ半分ほど加えると汗腺機能の回復を助けてくれます。高齢者や血圧の高い人は手足高温浴は避け、微温浴から始めてくださいね。
 汗腺トレーニングの後はタオルで水分を拭き、ゆっくり汗を蒸発させてゆるやかに体温を下げましょう。水やジュースで割ったりんご酢や黒酢のドリンク、またすり下ろしたしょうがにはちみつを加えてお湯で溶くしょうがドリンクなどで水分補給をすると汗腺の機能が高まり、汗腺トレーニングの効果がさらにアップします。これを3週間ほど続けると、よい汗をかくことができるようになりますよ。
 よい汗は本来、無臭ですが、汗をかいたあと、しばらくすると汗くささを感じることがあります。汗のにおいは、皮膚表面の皮脂やあか、ほこり、ふけなどが汗と混じることで細菌が増殖し、におい物質が発生すると考えられています。
 汗のにおいが気になる場合は、外出前に制汗剤を利用すると効果的。制汗剤はスプレー、ロールオンタイプ、クリームなどどれでもよいのですが、肌につけたあと、薬剤を乾燥させてから洋服を着るとにおいをしっかり抑えることができます。汗をかいたあとは、早めに拭き取ることも大切。乾いたハンカチよりかたく絞った濡れタオルのほうが防臭効果が高いので、外出時には濡れティッシュや市販のパウダーシートを携帯するのがおすすめです。汗のにおいは発汗後、1時間ほどで発生するので、その間にケアすることを心がけて。今年の夏は、汗腺トレーニングと上手なにおい対策で、快適に過ごしましょう。

 

よい汗をかくための汗腺トレーニング

サラサラの汗をかくためには、手足の汗腺を活性化するトレーニングが効果的。①〜③の順に行い、3週間ほど続けましょう。

①手足高温浴

ひざ下とひじから先を10〜15分間、43〜44℃の熱めのお湯につけましょう

②微温浴

36℃になるまで水を足し、コップ半分の酢※を加えて、10〜15分温まります

※酢は入浴時に入れることで汗腺の回復をサポートする作用がありますが、肌の弱い人や傷のある場合は避けてください。

③汗の乾燥

りんご酢やしょうがドリンクなどを飲みながら、10〜15分ほどゆっくり休んでください

参考資料/『新・もう汗で悩まない』(ハート出版)

 


HEALTH 2010年8月号


多汗症についての相談(回答内容別)
多汗症についての相談(質問内容別)

目指せサラサラの汗!

におわない汗をかく生活習慣

汗腺は汗をかくことで鍛えられます。におわない汗をかくためには、汗をかくことに慣れるのが近道。サラサラ汗をかく生活で、内側からニオイ発生を防止しましょう。

〔エアコンと上手につきあう〕

エアコンは汗腺機能の低下を招くため、使いすぎには注意しましょう。自宅など、温度調節ができる場合は室内と外との温度差を5度以内にすることを意識して。外出先では、カラダを冷やさないように気をつけましょう。

Point 内外温度差を5度以内にする

〔良い汗をかく食材を摂る〕

最適なのが、生姜。すりおろした生姜にはちみつを入れ、お湯や水で溶いた生姜ドリンクが手軽でおすすめです。また、体内からのニオイ防止のために、緑黄色野菜や海藻などのアルカリ性食品を中心にした食事を心がけて。

Point 生姜でカラダを温めよう

〔水分の摂り方を工夫〕

汗を引かせるなら、常温〜温かい水が効果的。一気に汗は引きませんが、カラダは体温を下げようと働きます。冷たい水は一気に汗を引かせますが、体内温度は十分に下がっていないため、その後汗が一気に噴き出します。

Point 温かい飲み物を飲もう

〔有酸素運動を行う〕

有酸素運動を行うと、肺から十分な酸素が末梢の血管に供給されるため、体内の代謝サイクルが効率的に働いて、サラサラの汗をかけるようになります。ウォーキングやヨガなど深く呼吸できるものがおすすめです。

〔汗腺トレーニングを行う〕

良い汗をかくためには、汗腺を鍛えることが大切。サウナや岩盤浴でじっくり汗をかくのも良いですが、最も身近で続けやすいのがお風呂。1〜2週間行えば、汗腺の機能が高まり、サラサラ汗をかけるようになります。

1 高温手足浴

43〜44度の熱いお湯に膝下と肘下を10〜15分浸して汗腺を目覚めさせる。5分程で大量の汗が出てくるはず。肩までお湯に浸かると汗が蒸発せず、体温調節ができないので、必ず浅い深さで行って。

2 微温浴

高温で高ぶった交感神経をリラックスさせるための入浴。?の浴槽にぬるいお湯を足して36度くらいに調整し、ゆっくり温まる。半身浴でも、全身浴でもOK。湯船にコップ1杯ほどの酢を加えると、より効果的。

3 汗の乾燥

お風呂から上がったら汗を拭き取り、水分補給をしながらゆっくり休む。すぐにエアコンがきいている部屋に入るのはNG。うちわで扇ぐ程度にし、なるべく自然に汗を蒸発させることが重要。

 


Body+ 2010年8月号

 


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プロフィール

医学博士・五味常明
1949年、長野県生まれ。一ツ橋大学商学部、昭和大学医学部卒業。 昭和大学形成外科等で形成外科学、および多摩病院精神科等で精神医学を専攻。 患者の心のケアを基本にしながら外科的手法を組み合わせる「心療外科」を新しい医学分野として提唱。ワキガ・体臭・多汗治療の現場で実践。 わきがの治療法として、患者が手術結果を確認できる「直視下剥離法(五味法)」を確立。 TVや雑誌でも活躍中。 99年からは、ケアマネージャー(介護支援専門員)として、デイケア事業や、高齢者介護の現場でのニオイのケアにも取り組む。

五味クリニック院長
流通経済大学 客員教授
日本心療外科研究会代表
体臭・多汗研究所所長

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