多汗症や汗のニオイに悩む方のためのブログ(五味クリニック)

わきが多汗症治療に長年携わってきた五味クリニック院長が、汗に悩む方の心のケアを重視した、様々な対策や治療法をご紹介します。

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新着情報
  • 汗をかかないことが冷え・うつ・脳梗塞まで引き起こす万病のもと
  • 汗はメタボのバロメーター
  • 自然塩入浴で「寝たふり汗腺」を呼び起こそう
  • よい汗をかく生活法
  • 汗のにおいで病気がわかる?
  • あなたは汗についてどの程度知っていますか?汗に関する10項目
  • 汗をかかないと、低代謝に。もっともっと、よい汗をかきましょう

よい汗悪い汗

汗をかかないことが冷え・うつ・脳梗塞まで引き起こす万病のもと

汗をかくことで一定の体温に保つ

人間の体は熱に弱く、特に脳は40度を超える高熱にさらされると、数十分で大きなダメージを受けてしまいます。

そのため、体の内外で熱が生じたときは、すみやかに冷却しなければなりません。水分が蒸発する際に、熱を奪う作用があります。この性質を利用して、体温調節の機能を果たしているのが「汗」です。

どんなに暑い日でも、発汗によって私たちの体温変化は1度以内に抑えられ、たいせつな脳は守られます。これは、人間特有の優れた機能です。

ところが現代では、“普通に汗をかける”人が少なくなり、極端に汗かきだったり、ほとんど汗をかかなかったりという人が急増。冷房の普及や運動不足などで、汗をかく機会が失われているのが原因です。

一般に「汗=汚い」というイメージが広がっているせいか、「汗をかかないのはいいことだ」と思っている人も少なくないでしょう。

しかし、汗をかかないのは、皆さんが思う以上に危険なことなのです。汗と同じ冷却機能を持つものに、車のラジエーターがあります。これが壊れるとオーバーヒートしてしまいますが、車の場合ならエンジンを止めれば危険を回避できます。

では、人間の場合はどうか。いくら汗をかけなくなったからといって、呼吸や臓器の動きを停止させることはできません。仕方がないので、なるべく熱を出さないように、代謝活動を抑えるしかないのです。

代謝を抑制するというのは、体内でのエネルギー消費をへらすことになります。すると体温が下がって血行が悪くなり、末端の細胞にまで酸素が行き渡らなくなってしまいます。これが冷え性の始まりでもあるのです。

血液循環は私たちが生きるために欠かせないもの。ですから、血流が悪くなれば、必然的に体全体の機能にも悪影響を及ぼします。

例えば、自律神経(自分の意志とは関係なく働く神経)を調節する中枢が悪影響を受け、体に必要なホルモンがうまく分泌されなくなることも。

思考や感情をコントロールするホルモンが不足すれば、イライラしたりうつになったりするなど、精神的なバランスを狂わせてしまいます。血管性の疾患を引き起こす危険も高まりますので、脳梗塞や心筋梗塞にもなりやすいのです。

汗をかかないのは、まさに万病のもと。だからといって、単純に汗をかけばいいというわけではありません。

同じ汗でも、「いい汗」と「悪い汗」があるからです。

いい汗とは、サラッとした水に近いもの。汗の粒自体が細かいため、肌の上ですぐに蒸発してしまうのが特徴です。一方、塩分が強かったり、嫌なにおいのするものは悪い汗。不純物を多く含むので、ベタベタして不快感があります。

蒸発しにくい大粒の汗も×。体温が下がらなければ、いつまでも汗が止まらず、体内の水分を不足させたり、疲労を伴うのです。

そもそも汗は血液中の「血漿」から作り出されますが、血漿そのものを分泌してしまっては、心身の維持に必要なミネラルなどの成分が失われすぎてしまう。それに体温を下げるには、水分だけ蒸発するほうが都合がいいのです。

こうした理由から、血漿に含まれる成分のほとんどは血管に再吸収させ、なるべく純粋な水分だけを汗として出すことがたいせつなのです。

ところが、汗をかく機会がへると、「エクリン腺」(汗腺の一つで発汗によって体の熱を放出する)という汗腺の働きが悪くなり、再吸収の作業がスムーズに行われなくなる。すると、血漿の成分もいっしょに対外へ出てしまいます。

寒暖の差を緩やかにすること

私たちの全身には、多い人でおよそ500万ものエクリン腺が張りめぐらされています。これは体のなかでも未発達な器官。使わなくなるとすぐに退化してしまうのです。

先ほど、冷え性の人は汗をかきにくいといいましたが、その反面、一定の温度を超えるとドッと大汗をかくことも。急激な汗には血漿の成分を再吸収させる時間もないため、やはり悪い汗になってしまいます。

いい汗はゆっくり出すもの。冷え性の人に限らず、寒暖の差はなるべく緩やかにしなければなりません。

特に真夏は冷房の効いた寒い部屋からいきなり暑い屋外へ出たりせず、5分ほど中間温度で体を慣らしてから移動するといいでしょう。

また、この時期には汗をかきすぎるという相談も多いのですが、どうしても困ったときには、一時的に発汗を止めるのも有効な手段です。左右の胸から5cmほど上のあたりをそれぞれ親指で強めに指圧すれば、上半身の汗が一時的にストップ。逆に下半身の汗を止めたい場合は、ベルトの位置を少しさげてキュッと締めます。

多汗症の人は、「汗をかたらどうしよう」という緊張や不安を抱えていることが多く、そのことがさらに発汗を促します。それにはまず、精神的な不安を取り除くことが重要。一時的でも汗を抑えることができれば安心感や自身につながり、徐々に汗の量も普通になっていくのです。

リラックス効果のあるものとしては、指先でトントンとたたく「タッピング」などもお勧めです。

汗の出やすい頭皮やわきの下、首周りにタッピングするのも、緊張をやわらげて汗を抑える作用が期待できます。

それでも気になる場合は、ミョウバンや重曹を使った手作りの消臭制汗剤を使うのも手。どちらも食品に使われているものですから安心して体につけられるうえ、スーパーなどで簡単に購入できます。

作り方は、ミョウバンや重曹を好みの濃度で水に溶かすだけ。布にしみ込ませて肌を拭きたい場合は、やや濃いめに。薄めに溶かして洋服にスプレーすれば、消臭効果を持続させることもできます。

アンモニア系の強いにおいがする人はミョウバン水、加齢臭や皮脂のにおいが気になる場合は重曹水を使うのがいいでしょう。

暑いからといって、いたずらに汗を抑えようとするのは逆効果。冷房ばかりに頼らず、ちょっとした工夫で不快指数をへらしながら、上手に夏を乗り越えてください。

 

ゆほびか 2009年9月号より

 


多汗症についての相談(回答内容別)
多汗症についての相談(質問内容別)

汗はメタボのバロメーター

暑さも本番、汗の季節を迎えました。とはいえ、自宅も電車もオフィスもエアコンで、特に運動習慣もなし……これではほとんど汗をかくことがありません。汗をかくことが少ないと、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)にもかかわってくるとか。しっかりと健康的な汗をかけるように、汗(汗腺)のトレーニングを始めましょう。


汗をかかない生活は、メタボの危険

さまざまな機能が集中する脳は、温度が37度弱で最もよく働きます。これに合わせてヒトの体温は通常37度弱に保たれ、超える場合は汗で冷やすしくみになっています。ところがエアコン漬けになっていたり、運動不足などで、汗をかくことが少ないと、汗をかく機能が衰えて(退化して)しまいます。
すると体は、汗を必要としないように、体温を上げない。すなわち熱を発生させない体質に変わっていきます。そうなると、脂肪の燃焼には熱が必要なのですが、これも抑えてしまうため、肥満やメタボリックシンドロームの危険性が高まります。


体自身が作る熱での発汗は「いい汗」

では、健康的な汗をかくにはどうしたらよいのでしょう。まず、ウォーキングなど外気に触れながらの軽い有酸素運動を行いましょう。体自身が作る熱によって発汗する習慣が身に付きます。老廃物などが少ないサラサラした「健康的な汗」です。
このほか、汗腺を刺激して自然な発汗を促すのによ、下記のような「汗腺トレーニング」を取り入れてみましょう。


汗腺トレーニングで「いい汗」かこう

1.お風呂は半身浴
・お湯の量はみぞおちがかくれる程度。
・お湯の温度は38度くらいのぬるめ。
・首までつかってしまうと、入浴中に汗をかけない。

2.湯上がりにはうちわ
・入浴後にクーラーで急に体を冷やすと、汗腺が働かず、床に就いてから(就寝中に)汗をかきやすくなる。
・うちわであおぐ程度にして、自然な発汗で体が冷めるのを待つ。

3.根菜類、大豆製品をしっかりとる
・大根、にんじん、ごぼうなどの根菜類や大豆製品の多くは体を温める。
・すったしょうがをガーゼでこした汁を、お湯や紅茶に入れて飲む。

冷房の効きすぎは自然な発汗を妨げます。冷房の温度に気をつけ、室温と外気温の差は5度(猛暑でも7度)以内に抑えましょう。


ふき出す汗はぬれタオルでふいて

肌がしっとりぬれる程度の汗には、塩分がほとんど含まれていないために、汗ふきは乾いたハンカチやタオルで十分です。しかし、ふき出すような汗には塩分が多く、肌に付いた塩分が水分の蒸発を妨げることになるため、ぬれタオル(おしぼり)でふき取りましょう。


健康のひろば 2008年6月21日号より

 


多汗症についての相談(回答内容別)
多汗症についての相談(質問内容別)

自然塩入浴で「寝たふり汗腺」を呼び起こそう

人間の知的活動は汗の賜物である

最近汗をかかない人が増えているといいます。あるいは臭くなる、ベタベタするといって汗をかきたくないという人も多いそうです。この状況は専門家から見れば、「文明の危機」と言っても過言ではありません。
汗ごときで文明の危機とは大きく出たものだと思われるかもしれませんが、この文明社会をつくり出したのは人間の脳、その脳の働きと汗とは非常に密接な関係にあるのです。
人間は恒温動物であり、ある一定の範囲内で体温を調節して生きています。なぜ体温をある程度一定に保たなければならないかというと、脳細胞が温度変化に弱いからです。
運動前に準備体操をしてウォーミングアップするように、筋肉にしろ、臓器にしろ、私たち人間の体は温めたほうがよく機能します。しかし、脳だけは例外です。誰しも経験があると思いますが、平均体温が37度の人が38〜39度に上昇した時、会社に行くことはできても頭はボーっとして、じっくりものを考える、細かい計算をやる、難しい資料を読みこむなどといった頭を使う仕事は困難になります。これは体温の上昇と同時に脳の温度も上昇しているからです。
この事例からわかるように、脳の温度が1℃でも2℃でも変化すると人間は思索する、哲学する、文明を発達させるような発明・開発に取り組むなどといった知的活動が行えなくなります。そこで人間の体温、というよりも脳の温度を一定に保つために重要な働きをしているのが汗なのです。
ここで体内における熱と汗の関係を簡単に説明しましょう。
人間は生きていくためにエネルギーが必要であり、このエネルギーを生みだす働きを「代謝」といいます。車のエンジンが回り出すと熱くなるのと同じ原理で、代謝をすると体内に熱を生じます。するともっと代謝が活発になります。つまり、代謝する→熱が出て体温が上昇する→もっと熱が出て、さらに体温が上昇する・・・というように、放っておくと人間の体温はらせん状に上昇していくことになります。
しかし実際に体温が上昇し続けることはありません。それは次の3つの方法で熱を外へ放出しているからです。
1つは放射といって、体温より外の温度が低い時、熱は自然と体外へ出て行きます。2つ目は伝導といって、豚や象、カバの水浴びなどがそれに相当します。例えば豚が泥水の中でゴロゴロしているのは、ただ泥んこ遊びをしているのではなく、冷たい水に触れることで体内の熱を放出しているのです。要は打ち水の原理です。しかし人間は体温が上昇したからといって、いちいち水浴びをしていられるほど暇ではありません。もっと効率的に熱を放出しなければなりません。それが発汗なのです。


良い汗・悪い汗

私たちはエクリン腺という汗腺から汗を出していますが、人体の発達段階からみると非常に未熟な器官です。重要な役割を担っていながら怠け者で、実際に「汗を流して」働いているのは半分程度。子どもの頃から空調の整った環境で育った現代人は汗腺を使う機会が減っているため、エクリン腺がどんどん退化しています。
しかし、汗もただたくさんかけばいいというものではありません。汗にも良い汗と悪い汗があるのです。次の項目でみなさんが普段かいている汗が、良い汗なのか悪い汗なのかチェックしてみてください。

○平均体温が低い
○汗はめったにかかないが、かくときは玉のような大粒の汗がとめどなく流れる
○汗をかいた後はベタベタして臭う
○慢性疲労である
○冷え症である

これらに該当した方は、おそらく悪い汗をかいているのではないかと思われます。
そのメカニズムを簡単に説明しますと、人間には適応能力があり、うまく汗をかけないとなるべく熱を出さないよう、低代謝で低体温の体質へ変わっていきます。発汗による体温調節ができませんから、外気温が上がれば一緒に体温も上がり、下がれば下がる。つまりカエルやトカゲなどの変温動物と何ら変わらなくなるのです。
機能している汗腺が少ないと、いざ体温が上昇した時、限られた働き者の汗腺から一気に汗を出さなければなりません。本来、脳の温度を下げるためにかく汗はさらさらしていて水に近いのですが、どっと噴き出した汗には体内のいろいろな成分が含まれ、ベタベタや汗の臭いの元となります。また、人間の元気の源であるミネラルまでもが流失してしまうため、慢性疲労に陥りやすくなってしまいます。
ベタベタする、汗臭くなる、するとますます汗をかきたくなくなる。ますます代謝をしなくなる。その結果血行不良になり、冷え症になって、さらには体内の血液が濃くなり血栓ができやすくなります。当然、脳梗塞や心筋梗塞への危険性が高まっていきます。
また、脳の視床下部には体温を調節する中枢がありますが、その温度が上がったり下がったりして乱れると、隣接する自律神経の中枢やホルモンの中枢も乱れます。最近、自律神経の失調やホルモン系のいろいろな失調を訴える人が増えているのも、汗をうまくかけないからだと指摘する専門家も少なくありません。
汗が私たちの体にとって非常に重要な存在であることを認識していただけたと思います。冒頭で、「汗をかかなくなったことは文明の危機」と申し上げたのも納得いただけるでしょう。


自然塩入浴で汗腺トレーニング

日本には四季があり、かっての日本人は夏には夏の、冬には冬の皮膚感覚で、五感を働かせて汗をかいていました。空調機能が整った現代でも、外気温との差を5℃に設定したりするなど汗腺を眠らせない努力が必要です・・・、などと昔を懐かしんだり、現実味のないことをいっても始まりません。
この冷房列島日本では汗腺機能を高める積極的な方法を考えなくてはなりません。そこでお勧めするのが、「自然塩入浴」です。
自然塩をお風呂に入れるだけ、という至って簡単な入浴法ですが、その効果は絶大です。
何と言っても、塩には温熱効果があり体の芯まで温まります。お湯だけの場合、最初に皮膚表面が温まりますが、芯まで温まるには時間を要します。皮膚表面が温まって出る汗はどっと噴き出すベタベタ汗、芯から温まって出る汗は、粒状でうっすら皮膚に浮かぶ水のようなサラサラ汗です。
冷え症や冷房病などは体の芯が冷えているため、内臓部に一所懸命血液を集め、手足に血液を届けられないことが原因です。芯から温まれば自然と改善されるでしょう。
ただ汗をかくだけならば精製塩を使った入浴でもいいのですが、先ほどお話しした通り、汗と一緒に体内に必要なミネラルも流失してしまいます。それを補うために、ぜひ海水のミネラルが入った「自然塩」を使っていただきたいのです。
また、自然塩入浴には体内の毒素を排出する働きもあります。
毒素にも体内でできるものと、体外から入ってくるものの二通りあって、体内でできた毒素、つまり老廃物は腎臓でほとんど分別され、尿と一緒に排出されます。
しかし、現代社会では環境汚染によって水銀や鉛、カドミウムなど、体外から入ってくる有害金属があります。これらの物質は腎臓がその働きを完成させた500万年前には存在しなかったため、尿として排出することはできません。
一方、前述の通り汗腺は、未熟な器官であるため、あれこれと分別することもなく、体内に入り込んできた有害金属を汗と一緒に排出するのです。かって水俣病が問題になった時、水銀中毒の患者に発汗を促して水銀を体外に排出させたことをご記憶の方もいらっしゃるでしょう。
また、自然塩入浴では皮脂腺の毛穴を広げてくれる作用があります。有害金属は脂肪とくっつきやすいため、毛穴が広がって皮脂が出やすくなる分、有害金属も一緒に排出されるのです。自然塩入浴で眠った汗腺を呼び起こし、トレーニングさせることによって、日常的にいい汗をかけるようになるでしょう。

自然塩入浴を効果的に行うために

さてここで、「自然塩入浴」を行う際の留意点やポイントをいくつかお話ししておきます。

(1)自然塩を使う
前述の通り、流失するミネラルを補うためにも自然塩を使いましょう。精製塩を使用する場合は、「にがり」を入れて、ミネラルを補完してください。

(2)自然塩の量は約30〜50g
浴槽の大きさやお湯の量によっても異なりますが、家庭の標準的な浴槽の場合、30〜50gが適当。

(3)お湯の温度は38〜39℃程度
自然塩によって温熱効果が高まるので、38〜39℃くらい。ぬるくても十分体は温まり、汗が出てきます。

(4)入浴時間は約15〜20分
慣れないうちは長く入っていると皮膚がふやけて、汗腺の出口をふさいでしまうので、15〜20分が目安です。うまく汗腺が働くようになるとそういうことはなくなるので、徐々に長くしていけばいいでしょう。

(5)お風呂あがり、要注意!
「ああ、暑い、暑い」と言って、すぐビールを飲んで冷房のきいた部屋で過ごしていませんか?実はこれが一番よくないのです。お風呂あがりはまだ体温は上昇したままで、タオルで拭いてもまだ汗は出てきます。しかし、そこで服を着たり、冷房を浴びると皮膚のセンサーが「汗を止めろ!」という指令を出し、止めてしまいます。体は熱を持ったままなので、睡眠に入ってからどんどん汗が出てきます。それが寝汗となって、明け方寝冷えするのです。出る汗は出しきってから服は着たほうがいいのです。

(6)水分補給はたっぷりと
自然塩入浴はたくさん汗をかくので、その前後はしっかりと水分を取ってください。酢に含まれるクエン酸は代謝を促進させるので、リンゴ酢や黒酢など摂取するとより効果が上がるでしょう。
繰り返しますが、汗は人間が生きていくのに欠かせない存在です。いきいきと知的生活を送っていくためにも、汗をかかない低代謝、低体温のサイクルを断ち切っていかなければなりません。空調が完成されたこの現代社会で、いい汗をたくさんかくことが心身ともに健康に生きる秘訣です。



致知 2005年9月号より

 


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よい汗をかく生活法

Q.よい汗をかくためには「汗をかき慣れること」が必要だそうですが、どうすればよいのでしょう?
日常生活に気軽に取り入れられるヒントを教えてください。

A.季節ごとに変わる温度や湿度を肌で感じることが第一。夏はとくにエアコン漬けに注意しましょう。

 

現代人の汗が臭いのは、濃度の濃い汗をかいているからだと前号でお話ししました。悪い汗をかく理由は、汗をかいても汗腺を使用しないから。エアコン依存や運動不足によって汗をかかなくなったことから、現代人の汗腺機能は低下し、ネバネバした濃度の濃い汗をかくのです。

におわないよい汗をかくためには、何はさておき、汗をかく訓練を日常的にすることです。そのためには、季節ごとに変わる温度や湿度を肌で感じられるようにすることが第一。エアコンに頼りがちな昨今ですが、外気との差は5度以内にするなどルールを決めれば、その時々の温度や湿度に応じた量の汗をかくことができます。とくに、夏は暑気と寒気を短時間で交互に受けることが多いため汗腺疲労がおき、夏バテの原因となります。エアコンの効いた部屋と暑い戸外を行き来するときは、すぐに暑気や寒気にあたらず、5分ほど玄関先や階段の踊り場などにとどまり汗腺を慣らしてください。

正常に機能するためには、汗腺も慣らし運転が必要なのです。

さらに、有酸素運動などで積極的に体を動かし、内側から沸いてくるエネルギーであせをかきます。体の中を温めて汗腺機能の働きをよくしてかく汗は、においません。エアコン漬けになっている人は、シャワーだけでなく、入浴で体の芯を温めるとよいでしょう。ただし、湯船に浸かっているときは汗が出ても蒸発しないので、体の中に熱がたまっています。風呂上がりはすぐエアコンにあたらず、うちわなどであおいで汗を十分蒸発させ、熱を逃がしてから服を着ましょう。

より積極的な「汗腺トレーニング」は、入浴前に腕と足だけを42〜43℃くらいの熱めの湯に5分ほど浸してから微温浴をする方法です。腕と足の汗腺は老化しやすいので、腕と足の汗腺機能が高まると体全体でまんべんなく汗をかけるようになります。2週間くらい続けると、におわないよい汗がかけるだけでなく、体温調節機能が高まり、熱中症の予防にもなります。



へるすあっぷ21 2009年8月号


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汗のにおいで病気がわかる?

質問
汗のにおいで病気がわかると聞きましたが、どういうことでしょうか?


答え
私は20年以上にわたり、汗やにおいの専門家として多くの患者さんを診てきましたが、その治療経験により、いい汗と悪い汗のあることがはっきりとわかってきました。

そもそも、汗は皮膚にある汗腺から分泌される水分と少量の塩分でできています。そのため、汗は基本的にサラサラしていて、においもありません。体が健康的ならば、通常はこのサラサラでにおいのない、いい汗が流れます。

しかし、汗の成分が変わり、においのすることがあります。これは、体に何かしらの悪影響が出ているためであり、悪い汗といえます。

では、どんなにおいの汗があるかをみていきましょう。

●アンモニア臭の汗
悪い汗の中で、最も多いものです。基本的に、冷暖房の使用などによる体温調節機能の衰えや過剰なストレスにより、汗を出す汗腺の働きが悪くなって起こります。というのも、汗腺の働きが悪くなると、本来は体内で吸収されるはずのミネラル(無機栄養素)が、汗といっしょに排出され、それが皮膚に住む細菌と結合して、アンモニア臭になるのです。

このため、汗腺の働きを悪くさせる多汗症や更年期障害といった病気でも、アンモニア臭の汗が出ます。

そして、意外なところでは腎不全や肝硬変といった病気でも、アンモニア臭の汗がでます。なぜなら、老廃物の処理を行う肝臓や腎臓に異常が起こると、本来は尿として排出される老廃物が血流に乗ってしまい、汗と一緒に出るからです。

●甘酸っぱいにおいの汗
糖を分解・消費するインスリンというホルモンの分泌が衰えると、糖の燃焼が進まないので、代わりに脂肪が燃焼されます。その結果、ケトン体という甘酸っぱいにおいのする物質が大量に発生し、汗にまじって出てくることがあります。これは、糖尿病の現れといえるでしょう。


●肉が腐ったようなにおいの汗
たんぱく質や脂肪が十分に消化されないまま、腸内のウエルシュ菌などの悪玉菌によって内容物が腐敗すると、肉や卵が腐ったようなにおいの汗をかきます。胃潰瘍や十二指腸潰瘍、腸炎など、消化器病があると出やすくなります。

また気管支炎や肺炎などの呼吸器病でも、同じようなにおいの汗が出ます。

上にあげたようなにおいの汗に気づいたら、念のため病気で検査を受けるとよいでしょう。


わかさ 2009年7月号

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あなたは汗についてどの程度知っていますか?汗に関する10項目

知っているようで実は知らない汗のアレコレ
このQが終わる頃にはあなたも「汗博士」の仲間入り!?
これからは「快汗生活」を送りましょう!


Q1 汗には2種類あり、それぞれ発生する場所が違う

1.はい 2.いいえ


Q2 汗が出るのをコントロールしているのはどこ?

1.脳 2.内臓 3.皮膚


Q3 汗をかかないと新陳代謝が低下する

1.はい 2.いいえ


Q4 よい汗とはどんな汗のことを言うか?

1.しょっぱい汗 2.サラサラした汗 3.粒が大きい汗


Q5 岩盤浴で汗をかくと免疫力がアップする

1.はい 2.いいえ


Q6 汗の成分は何と同じ?

1.尿 2.血液 3.唾液


Q7 臭う汗になる原因は?

1.脂肪の多い食事 2.ストレス 3.運動不足

Q8 加齢臭のもとになる物質は汗腺から分泌される

1.はい 2.いいえ


Q9 よい汗をかくと肌が美しくなる

1.はい 2.いいえ


Q10 汗に水分以外の成分は含まれていない

1.はい 2.いいえ

 


質問ごとに正解を紹介し、詳しく説明しています。

Q1の正解は 1.はい

汗は汗腺から分泌されます。汗腺にはエクリン腺とアポクリン腺があります。エクリン腺は体温を調節するために、ほとんど水分に近い汗を出し、全身の至る所に存在します。一方アポクリン腺はそのほとんどがワキの下に存在し、臭い、いわゆるワキガの原因となります。嫌われがちですが、本来はフェロモンのように異性を惹きつける役目がありました。


Q2の正解は 1〜3.すべて

ヒトは急激な外気温の変化を、まず皮膚で感じます。その後、温熱刺激がからだの芯に到達すると内臓や脳にある温度の受容器が体温の上昇をキャッチします。これらが互いに連携し合って発汗を調節しています。炎天下を歩いて冷房が効いた部屋に戻ったときには、脳や内臓は「まだ暑い」、皮膚は「涼しい」と相反する信号を出します。このときは皮膚からの信号が優先されるので汗は止まりますが、体内ではまだほてった状態が続いているのです。


Q3の正解は 1.はい

汗をかけないと体内の熱が行き場を失ってしまいます。すると、からだは自衛手段として熱が出ないよう対応します。人間の体内でもっとも熱が発生するのは、エネルギーがつくられるとき、つまり代謝の過程です。体内で熱をなるべくつくらないようにするためには、代謝が抑制されます。この結果、熱とエネルギーが十分につくられなくなり、体温が低くなり、新陳代謝が低下するのです。


Q4の正解は 2.サラサラした汗

「よい汗」とはかぎりなく水に近く、サラサラしていて粒が細かい汗のことです。こうした汗だと体温調節が効率よく行え、からだに必要な成分は極力含まれていません。逆に「悪い汗」は濃度が濃いうえに粒が大きく、ネバネバしてしょっぱかったりすっぱかったりします。こうした汗にはからだに必要なミネラル分が含まれ、大量にかくと夏バテなどの原因になります。


Q5の正解は 1.はい

免疫のなかで中心的な役割を担っているのが「NK細胞」です。NK細胞とは白血球の一種で、がん細胞やウイルスなどに感染した細胞を攻撃します。カプセル式岩盤浴で発汗した前後と10日後の免疫機能を8人の治験者で測定したところ、岩盤浴後に免疫機能の指標となる「NK細胞の活性」が高まっていました。


Q6の正解は 2.血液

ここで言う汗はエクリン腺から出る汗を指します。体温調節のために出る汗は、血液の血漿成分を薄めたものと同じです。99%以上は水分で、わずかな塩分と微量のミネラル(カリウム・マグネシウム・亜鉛・鉄など)、老廃物などが含まれています。体温調節のために水分が必要だったうえに、エクリン腺は全身にあるため、水分の安定した供給源として、全身にくまなく流れる血液が選ばれたのでしょう。


Q7の正解は 1〜3.すべて

汗は血液から水分を取り込むので、血液の成分によって汗の質も異なります。肉など脂肪の多い食事を多くとっていたり、ストレスが多い、運動不足といった環境だと悪い汗になりがちです。悪い汗をかくと、皮膚がアルカリ性となり常在菌が繁殖して臭いがきつくなります。逆にいい汗は皮膚を酸性に保つので、常在菌の繁殖があまりありません。


Q8の正解は 2.いいえ

オヤジ臭とも呼ばれる加齢臭の原因は、ノネナールという物質です。ノネナールは皮脂腺から分泌されています。このノネナールに口臭、汗やワキの臭い、タバコや食生活日常生活の環境による臭いがないまぜになったものが、加齢臭と考えられています。生活習慣病にかかっている人は加齢臭が強くなると考えられているので、暴飲暴食、睡眠不足、喫煙、過度のストレスなど生活習慣病の要因を避けるようにするとよいでしょう。


Q9の正解は 1.はい

汗は天然の保湿剤であり乳液でもあります。よい汗には適度な皮脂が分泌されているので、皮膚を保湿し、肌がしっとりしてくるのです。市販の化粧品と違って合成の界面活性剤が含まれない汗は、安全で天然の美容液と言えます。サウナや岩盤浴で汗をかいたときには、すぐに洗い流さず、皮膚になじませるようにして、自然に乾燥させるのが理想的です。


Q10の正解は 2.いいえ

汗は血液血漿成分と同じですが、すべての成分が排出されてしまうと、汗をかくたびに、からだに必要なミネラルが失われてしまいます。そのために、汗腺はくみ取った血漿の成分を、一度血管に戻し、残りの水分を汗として出しています。よい汗にはミネラル成分はほとんど含まれていないのですが、濃度の濃い悪い汗はこの濾過機能がうまく働かず、多くのミネラルを含んでしまっているのです。

 


MOANALIFE 2008年5月


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汗をかかないと、低代謝に。もっともっと、よい汗をかきましょう

よい汗をかくと



1.代謝がよくなります。

2.低体温が解消されます。

3.ダイエットにつながります。

4.心身ともに元気になります。


汗をかくと代謝がよくなる。なのに、私たちは汗をかけない体になってきています。

最近、汗をかいていますか? 実は、クーラーの普及などによって、ここ20年間で、私たちはどんどん汗をかけないからだになってきています。また、40〜50代ぐらいから、汗腺はどんどん衰えていきます。

汗とは、体内の温度調節のためにかくものです。というのも、脳とからだはそれぞれ適温があります。たとえば熱が38度出たら、頭がボーッとしますね。ところが内臓器官はそれぐらいの温度のほうが活性化し、免疫力もあがります。だから、低体温はからだによくないのです。脳とからだの両方のために、汗をかいて熱を発散する方法を人類はとっているのですね。

熱は、栄養素がエネルギーに変わるときに発生します。汗をかいて熱を発散させると、代謝が活発になり、栄養素がどんどんエネルギーに変わります。代謝がよくなれば体温も上がる。栄養素がなくなると、体内に蓄積された脂肪酸をエネルギーに変えるため、ダイエットにもつながる。汗をかけば、いいことずくめなのです。


よい汗とはからだの中からじんわりかく汗。それには訓練が必要です。

汗にもよい汗と悪い汗があります。よい汗とは、からだの中から温まってかく汗。サラサラで蒸発力が高く、からだを冷やしません。逆に悪い汗はからだを冷やしがちです。

よい汗をかくための汗腺トレーニングとしては、からだの中から温めるのがいちばん。とくに半身浴はおすすめです。全身浴だと皮膚温がすぐ上がって悪い汗を大量にかくうえ、全身がお湯につかっていて汗が蒸発しません。ウォーキングなどの有酸素運動も、外気にあたることで汗が蒸発しやすいのでいいですね。生姜などのからだを温める食材を積極的にとるのも効果的です。

汗腺は衰えるのが早いかわりに、訓練次第ですぐに変化が現れます。昔は、季節に応じて汗をかいたり抑えたりしていました。夏の初めはベタベタした汗でも、かき続けることで汗腺が訓練され、夏の終わりにはサラサラの汗をかけるようになっていたものです。しかし、汗腺が衰えている現代人の私たちは、意識してもっともっと汗をかくことが必要なのです。


よい汗、悪い汗とは?

よい汗

・体の中から温まって出る。

・血漿に含まれる大事な成分を
 血液に戻してから出る。

・じんわり出るため
 濃度がうすく、サラサラ。

・蒸発力が高いため、
 からだを冷やさない。

悪い汗

・皮膚温が急激に上昇して出る。

・血漿に含まれるミネラルなどの
 大事な成分まで出てしまう。

・急激に出るため
 濃度が濃く、ベタベタ。

・蒸発力が悪く、
 からだを冷やしがち。

 

よい汗をかくには?


1.からだの中から温める。
   ●半身浴 ●手足高温浴

2.有酸素運動をする。

3.発汗を促す食材をとる。
 生姜のほかに、大豆やブロッコリーなどもからだを温めます。

高温手足浴


 43〜44度の熱めのお湯にひじから先とひざから下をつける
手足高温浴も、衰えた汗腺を刺激するのに効果的です。


別冊附録 ふくふく 2008年10月号 ふくふくの温熱生活




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プロフィール

医学博士・五味常明
1949年、長野県生まれ。一ツ橋大学商学部、昭和大学医学部卒業。 昭和大学形成外科等で形成外科学、および多摩病院精神科等で精神医学を専攻。 患者の心のケアを基本にしながら外科的手法を組み合わせる「心療外科」を新しい医学分野として提唱。ワキガ・体臭・多汗治療の現場で実践。 わきがの治療法として、患者が手術結果を確認できる「直視下剥離法(五味法)」を確立。 TVや雑誌でも活躍中。 99年からは、ケアマネージャー(介護支援専門員)として、デイケア事業や、高齢者介護の現場でのニオイのケアにも取り組む。

五味クリニック院長
流通経済大学 客員教授
日本心療外科研究会代表
体臭・多汗研究所所長

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